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花まる先生公開授業

実験、引き受けます サイエンス倶楽部・越澤哲也さん

2007年09月03日

 「三角フラスコ、漏斗、集気びん……。ここにある実験道具を使って、二酸化炭素を作る装置を組み立ててください」

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「どんな反応があったかノートに書いておきましょう」。子どもたちに指示する越澤先生=東京都中野区で、菊池康全撮影

 首都圏で幼児と小学生への理科実験教室を展開する「サイエンス倶楽部」。5年生のクラスでは、越澤先生が、白衣姿の子どもたちに指示を出していた。この日はうすい塩酸と炭酸カルシウムを反応させ、二酸化炭素を作る実験だ。

 「どうだっけ?」「教科書に図があったけど、覚えてなーい」

 子どもたちは戸惑いながら作業をスタート。男8人、女6人の計14人が、2人一組で装置を作る。

 先生が「液体と固体での実験だよ」「反応させて二酸化炭素を集めるんだね」と助け舟を出した。

 各組の作業を確認しながら、先生は実験装置の図を黒板に書き、それぞれのノートに写させた。

 「中学入試では実験の手順や装置の役割を問われることが多い。楽しいだけではなく、正確な知識を定着させることが不可欠です」

    *

 授業時間数の減少に、習熟した教員の定年などが加わり、多くの小学校では理科実験の機会が少なくなっているという。この状況を受け、学校に代わって実験を体験させる塾が増えている。サイエンス倶楽部では東京都中野区の区立小学校、全29校へ講師を派遣し、理科の実験を指導している。

 「それでは塩酸を入れて、二酸化炭素を発生させます」

 いよいよ実験開始。漏斗に塩酸を注ぐ。この塩酸がフラスコで炭酸カルシウムと反応、集気びんに二酸化炭素が集まる仕組みだ。

 二酸化炭素が集まると、その集気びんに火のついたろうそくを差し入れてみる。

 すると、火は音もなくスッと消えた。線香も煙を残して消える。

 「消えた」「また消えた」

 歓声が上がった。

 次は教壇で先生が行う関連実験。容器の中に置いた高さの違う3本のろうそくに火をつける。ドライアイス(二酸化炭素の固体)を容器の底に置く。ドライアイスが気化していくと、ろうそくは低い順に消えていった。(1)空気より重い(2)火を消す、という二酸化炭素の性質を実感させる仕掛けだ。

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 教室は上限20人で、実験は2人一組か1人ずつ。1台10万円という本格的な顕微鏡をそろえ、使いやすい形の手作りの道具も開発している。授業は月1回3時間。時間は長いが、3、4種類の実験をして飽きさせない。

 休憩を挟み、最後に酸素の実験を始める。うすい過酸化水素水を二酸化マンガンに触れさせて、水の中で酸素を取り出す。集めた酸素の中に、火がついた線香やスチールウールを入れると、勢い良く燃え上がった。

 二酸化炭素に続いて酸素の実験。連続して行うことで、それぞれの気体の性質の違いをしっかり確認することを狙っている。

 子どもたちは炎が上がるたび大喜び。実験の狙いはともかく、間違いなく理科を楽しんでいる。

 「教科書の実験図は簡略化したものも多い。大半の学習塾は実験を知識として教えるだけ。そんな学校や塾とは違う視点で、科学への興味と関心を高め、科学的な考え方を身につけさせたい」

 授業の後、先生は道具を片づけながら話してくれた。

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