「図を使えば、計算の中にも数の面白さや不思議をみつけることができる」と話す佐藤先生=東京都国立市、鎌田正平撮影
15×15――筆算せずに答えを出せる? ヒントは「図にする」こと。かけ算を、図で考えるのがこの日のテーマだ。
佐藤先生が黒板に、一辺が15の正方形を描く。
すぐ「分けた方がいいんじゃないの」「10と5に分けられるじゃん」と声が上がった。確かに15のままより計算しやすそうだ。
先生は正方形の辺を10と5に分けて線を入れてみる。四つの四角に分かれた(図1)。
「アは何×何?」
「10×10」
「いくつ?」
「100!」
パーツごとに計算して、最後に四つを合計する。10×10+10×5+5×10+5×5=225。筆算なしでたどり着いた。3年生なのでまだ「面積」は習っていないが、考え方は同じだ。
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「この図をよーく見て。ウの四角をどこかに動かせない?」
女の子が「イの横に動かせるよ」と、指さしながら答えた。
「何でそこに動かせるの?」
今度は男の子が「ウとイは答えが同じだし、形も同じだよ」。
「じゃあ動かしてみよう」
先生は赤いチョークでウを囲い、イの横に同じ形を書き足した。長方形の下に小さな正方形がくっついた形ができた(図2)。
「こんな形に変更できるね。するとこの形は何×何?」
「10×20で200」
これに小さな正方形分を足すと、やはり答えは225。計算はさらに簡単になった。話題のインド式算数にも出てくる考え方だ。
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さらに難しい25×25に挑戦する。20×30の長方形に小さな正方形がついている形ができ、答えは625。同様に35×35、45×45と続けたところで、男の子が「もう図を書かなくてもできるよ」。
「35×35なら、最初の35の5をあとの35にあげれば30×40。それに5×5を足せばいい」
みんなも納得。法則が見つかったようだ。
「でもさ、両方の1の位が足して10ピッタリにならないとダメだよ。18×18だと逆に計算しづらいじゃん」。この計算法は万能ではないらしい。男の子が気づいた。
「1の位が足して10なら出来るんじゃない? 1の位が6と4でもできるよ」。新説が飛び出した。
「本当かな。じゃあ14×16は出せるかな」。試したいけど授業はここで時間切れ。
「出来るかどうか、家で挑戦してみて下さい」(斉藤純江)