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特別な四角形って? 新潟市立浜浦小学校・尾崎正彦さん

2008年6月23日

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写真「1時間の中で1度は、みんなが自分の意見を言う機会を作りたい」という尾崎先生=新潟市中央区、菊池康全撮影図

 「特別な四角形と、特別ではない四角形。特別な方にはどんな秘密があるのでしょうか?」

 尾崎先生は教卓に置いたお手製「?(はてな)ボックス」から厚紙の正方形(図の(1))を出した。5年1組のみんなが見つめる中、黒板に描いた「特別」の囲みの内にはった。

 次は少々いびつな形((2))。これは囲みの外の特別じゃない方へ。

 続いて長方形((3))を出す。

 「特別だと思う人?」

 大半の手が挙がった。長方形はなぜ、特別な四角形なんだろう?

     * 

 「辺が曲がっていない」

 「特別な方には直角がある」

 子どもたちの発見を、先生は相づちを打ちながら聞いている。

 「特別な方は、両方とも二つの辺が同じ長さなんじゃないの?」

 男の子がそう発言すると拍手が起こった。正方形と長方形、向かい合う辺は、確かに同じ長さだ。

 「面白いとこに目をつけたね」

 みんなが考えた「特別な四角形の条件」は、斜めじゃない、直角がある、辺の長さが同じ……。

 さて先生は、次の四角形((4))を取り出した。

 すぐ別の男の子が声を上げる。

 「これには直角がある。特別なんじゃない?」

 ところが先生は「特別ではない」方に分類。あれれ、直角があるかどうかは関係ないの?

 次は平行四辺形((5))。直角はないが「特別」の囲みの中へ。

 「特別な方は、向かい合っている角が同じです」

 また新たな発見が飛び出した。

 なるほど、正方形も長方形も平行四辺形も、対角は同じだ。

 そこで先生はもう一つの四角形を取り出す。台形((6))だ。向かい合う角は同じではない。

 「これは特別の方に入ります」

 「えーっ」「なんでーっ」

 子どもたちからはブーイング。

 それにしてもみんな、よく発言する。話を聞いてあげることが、次の発言を引き出す。それが先生の思いだ。

     * 

 壁に突き当たったところで、隣の人との相談タイムに。教室内を回っていた先生に、窓際の男の子が声をかけた。話を聞いた先生は、ちょっとオーバーに驚いた。

 「よく気づいたね。世界で1人だけかも知れない。説明して」

 前に出た男の子は台形の底辺から上へ、垂直の線を2本ひいた。

 「向かい合う上の辺と下の辺の間が、ずっと同じ長さです」

 回り道したが、子どもたちがたどり着いた「特別」の法則だ。

 みんなは配られたプリントの四角形を測って法則を確認した。

 「こういう辺の関係には、特別な呼び方があるよ。『平行』です。ノートに赤で書いておいて」

 みんなの声をたくさん拾いあげた1時間。「誤答でも、なぜそう思ったかをみんな一緒に考える。そうすれば子どもたち自身で修正できますよ」(柏木真)

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