現在位置:
  1. asahi.com
  2. ライフ
  3. 教育
  4. 小中学校
  5. 花まる先生公開授業
  6. 記事

栃木・日光市立栗山小学校・芳賀智一さん(48)

記事を並べて秋探し

2010年11月22日

印刷印刷用画面を開く

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

写真:聴診器をあてた子に「どんな音?」と芳賀先生=栃木県日光市、門間新弥撮影拡大聴診器をあてた子に「どんな音?」と芳賀先生=栃木県日光市、門間新弥撮影

 全校児童18人が通う山あいの栗山小学校。訪ねた10月下旬、周囲の山々は鮮やかに色づいて輝いていた。

 「紅葉って、どういうことを言うのかな」。3、4年生の4人の理科の授業で、担任の芳賀先生が聞いた。

 「葉が赤くなったり、オレンジ色になったりすること」と元気な答え。その紅葉が、夏の記録的な猛暑の影響で遅れていることに、みんなは注目。新聞記事を読んだあと、紅葉を観察しながら「秋探し」をすることになった。

    ◇

 先生は、「季節の変化」をテーマにみんなで切り抜いた17の記事を、黒板に並べた。朝日や毎日などの全国紙4紙と地元の下野新聞から集めた記事だ。

 見出しには、「奥日光 紅葉前線やっと南下」「やっと満開ヒガンバナ」など、例年に比べて時期が遅れた現象がずらり。クリの収穫、ギンナンの色づき、ハギやヒガンバナの開花、奥日光・戦場ケ原の初氷など、写真も鮮やかだ。

 先生は、猛暑との関連が分かるように、記事のキーワードにあらかじめ赤線を引いていた。

 「猛暑で遅れ」「実がなるのが遅い」「暑さの影響」……みんなは赤線を読み上げていくうち、猛暑が気象現象や農作物の収穫に大きな影響を及ぼしているようだ、ということが分かってきた。

 そこで先生は、「紅葉ってどうして始まるの?」。「秋だから」「涼しくなるから」。「そう、気温が下がるってことだね」

 次に、折れ線グラフを見せた。

 宇都宮地方気象台が学校近くの観測所で測定した、9月下旬から1カ月間の最低気温だ。昨年と今年が比較されている。

 「ずいぶん今年は気温が高いね!」。ある子が驚いた。グラフは縦軸に気温、横軸に観測日をとってある。先生は、気温8度と6度の位置に横線を引き、「一般に8度より下がると紅葉が始まり、6度より下がると色がすごくきれいになると言われています」。

 この日の観測所の最低気温は1.7度。校舎の裏山を染めた紅葉を観察するため、廊下の窓を開けると、冷たい風がビュー。でも、一年中、半袖、裸足で過ごしている芳賀先生にはなんのその。

 子どもたちは1週間前から毎朝8時半に、裏山の様子をデジカメに収めてきた。日付の入った画像と今の裏山を見比べ、「全体が緑色だったのに、色が多くなっている」「黄色や赤が目立つね」。

    ◇

 みんなは、校庭に出た。

 葉が落ちた桜の木の幹のあちこちに聴診器をあて、音を聴いてみる。「ゴォーッという音がするよ」「海の風の音みたい」「根元の方が、音が大きいみたい」

 「葉っぱが枯れても桜は生きているんだよ」と先生。枝先に、すでに来春のための芽が準備されていることに気づいた子もいた。

 落ち葉のじゅうたんをめくったりしながら、さまざまな葉っぱを拾い集め、ビンゴゲームにも挑戦。赤や黄、縁がギザギザなど、九つのマス目に示された色や形の特徴に合う落ち葉を探した。

 「お気に入りの落ち葉を見せて」。先生の呼びかけに、自慢の1枚を見せ合った。「ぼくのは1枚に赤や黄、黒、緑といろんな色があるよ」と男の子。秋は宝物がいっぱいだね。(山根由起子)

    ◇

 この授業で使った記事を、先生向けメールマガジン「朝日Teacher'sメール(http://nie.asahi.com/から登録が必要)」で紹介しています。

検索フォーム


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内事業・サービス紹介

[PR]注目情報

学校からのお知らせはこちらから

ジャンル別の最新情報はこちら
  • 大学
  • 中学・高校
  • 通信制高校