現在位置:
  1. asahi.com
  2. ライフ
  3. 教育
  4. 小中学校
  5. 花まる先生公開授業
  6. 記事

大阪市立田島小学校 大林正法さん

ジャガイモで立体学ぶ

2010年12月20日

印刷印刷用画面を開く

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 大林先生は算数の授業で、1人1個ずつ、大きなジャガイモを配った。3年1組のみんなはそれを手に取って大喜び。

 「切ると何ができるかな?」

 ジャガイモを使うのは、立体を切り出しながら、辺や面、平行や垂直などを触って確かめられ、空間図形の概念を養えるからだ。

 まず最初に、包丁でジャガイモを縦に切った。スポン、サクッ。黄色くて滑らかな断面が現れる。「触ってごらん」と先生が促すと「すべすべ」「つるつるだ!」。

 「ここに現れたものを、平面といいます」

 先生はうれしそうに、「秘密兵器の登場!」と、細長い木箱を見せた。木箱の側面を包丁にあてがいながらジャガイモを切れば、平行や垂直な断面が作れる。

 先生はジャガイモの切り口を上に向け、再び木箱を当てて垂直に切り、新たな1面を作り出した。みんなも同じように切ってみた。

 「面と面が交わったところは何?」。「線」。何人かが答えると、先生は「まっすぐな線だから直線と言います」と補足した。子どもたちは、「カクカク」「キュッキュッとしている」など、面との違いを触感で表現した。

    ◇

 次に、二つの面に垂直になるようもう1面を切り出した。「三つの面が交わったところを押さえてみて。何て言う?」。「点」「頂点」と答えが返ってきた。

 「とがっている」「ちくちく」「つののようなかんじ」「ちょっといたい」……。ワークシートに書いた表現は多彩だ。

 ジャガイモをもっと切って、直方体を作ることになった。

 先生は「直方体はティッシュペーパーの箱みたいに、すべての面が長方形で出来ています」と説明し、「向かいの面に平行な面を3組作ってみましょう」。「隣り合う面同士は垂直になってないとあかんよ」とアドバイスした。

    ◇

 最後に挑戦したのは、直方体から自動車を作ること。「車のガラスの部分は、斜めに切らなあかんで」と先生。みんなが車の前と後ろのかどを斜めに切り落とすと、ミニカーみたいな形のジャガイモの自動車が完成した。

 続いて展開図の作製だ。それぞれの面に絵の具で色を塗り、イモ判にして画用紙に押していく。さらに展開図を切り抜き、画用紙でも同じ自動車を組み立てた。

 先生はジャガイモの自動車を手に取り、「この立体の各面が画用紙の面に写っている。こういうのを展開図って言うんよ」。

 1面ずつバラバラにスタンプを押すのでなく、絵の具を塗った車の全面を、画用紙に連続して転がしながら展開図を作っていた男の子に、「賢いわ〜」と先生は感心。「面の数は? 8面やで」と、確認もした。

 イモ判の展開図は境目が分かりにくい。先生は、組み立て方に悩んでいる子に、展開図に三角定規をあてて直角を探させたり、辺を鉛筆で書き入れさせたりして、折り目が分かるようにした。

 ジャガイモ自動車と紙自動車。二つ並べて、「おんなじだ!」。あちこちから歓声がわいた。

 教室の窓際には、黄色や青、黄緑など、カラフルな小さな車がずらり勢ぞろい。ちょっとした渋滞ができた。(山根由起子)

検索フォーム


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内事業・サービス紹介

[PR]注目情報

学校からのお知らせはこちらから

ジャンル別の最新情報はこちら
  • 大学
  • 中学・高校
  • 通信制高校