現在位置:asahi.com>教育>小中学校>天才の育て方> 記事 歌手・天童よしみのお母さん・吉田筆子さん:2 「大ちゃん数え唄」の裏で争奪戦2007年05月22日 一つ 人より力持ち 「天童よしみ」がキャニオンレコードからデビューする直前、テレビから「吉田よしみ」の歌が流れ始めた。アニメ「いなかっぺ大将」の主題歌「大ちゃん数え唄(うた)」だ。二つの名は、激しい「よしみ争奪戦」の名残だ。 * テレビ初出演は7歳。「素人名人会」(毎日放送)で「可愛いベイビー」を歌い名人賞。その後は出る歌合戦、のど自慢で軒並み優勝。美空ひばりの舞台にも子役で出演した。レコード会社からスカウトに来たが、小学生だからと断った。 中学生になった芳美の目標は「ちびっこのどじまん」の「日本一」。少女マンガ誌「少女フレンド」と「りぼん」で表紙を飾れる特典にあこがれた。チャンピオン、グランドチャンピオンと勝ち続け、東京で行われる日本一大会に出場することに。新幹線で新大阪から4時間。ほとんどトイレにこもっていた。 「夫がトイレにテープレコーダーを持ち込み、芳美に『ここはコブシを回せ』などと教えながら歌わせていたんです」 しかし、2位。1位はモデルのように可愛い子だった。初めての挫折。学校では「負けた子や」と言われ傷ついた。人前で二度と歌わないと、芳美は泣いた。 * 義行は「全日本歌謡選手権」への出場を勧めた。セミプロも出る番組で、10週勝ち残れば歌手デビュー。1週でも勝てば思い出になる、と親子で再び練習を始めた。本番3日前、芳美は遊んでいて足を折る。つえをついても歩けなかったが、出場したいと懇願した。身長150センチの筆子が担いで会場に入った。 芳美は辛辣(しんらつ)な評価で知られた竹中労、淡谷のり子ら審査員に絶賛されながら勝ち進む。竹中らはキャニオンでのデビューを計画。オリジナル曲を作り10週目に歌わせることにした。「大ちゃん数え唄」をレコーディングしたのもこのころだ。このレコード会社は、番組辞退と自社でのデビューを求めてきたが、10週勝ち残りを目標にしていた親子は断る。そして見事に目標達成。竹中から「天童」の名を贈られた。「天から授かった童(わらべ)」という意味だ。(敬称略) 天才の育て方 バックナンバー |
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