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体操選手・内村航平のお父さん 和久さん:4

苦手より得意種目に力

2010年2月2日

写真ロンドン世界選手権から帰国した成田空港で、金メダルを手にする航平(中央)

 《和久(48)と同じ日体大に進んだ航平(21)は、1年生のときに全日本学生選手権の個人総合で優勝し、いきなり注目を集める。》

 彼のおもしろいところは、競技中に周りの風景を実によく見ていることです。鉄棒でも、観客席の顔までよく見えると言います。たぶん、周りの風景を見て、自分の位置とかタイミングを把握し、調整しているのでしょう。なかなか、できることではありません。

 《北京五輪は航平の「なんとか、なるさ」という楽天的な性格がプラスに働いた大会だった。個人総合の2種目め、あん馬で2度落下して23位まで順位を下げながら、残り3種目を完璧(かんぺき)にこなして銀メダル。団体総合でも主力になり、銀メダルを獲得した。》

 航平が大失敗をしながらも銀メダルを取れたのは、北京五輪で採用された新ルールのおかげでしょう。技の正確さを表すB得点より、難しい技のレベルや数などを表すA得点のほうが評価される傾向が出てきました。苦手な種目よりは得意な鉄棒やつり輪に力を入れる航平にとっては、有利な環境です。

 《2009年10月のロンドン世界選手権では、圧倒的な強さで優勝。ただ、普段はいかにも現代っ子である。優勝報告に訪れた首相官邸では、鳩山首相に金メダルを見せる約束が、肝心のメダルを忘れ、「寝坊して……」と言い訳。食生活もチョコレートばかり食べて、野菜をほとんど食べないことが話題になり、私生活も「注目」される。》

 さて、ロンドン五輪。航平とすれば、はやくやってこいという心境でしょう。年齢的には、体操選手のピークと言われる23歳で迎えられることが、とてもラッキーだと思います。

 ことしの目標はディフェンディング・チャンピオンとして迎える10月のロッテルダム世界選手権でしょうね。体操選手って、いまの地位を守ろうとすると、けがをしたりすることが多い。だから、現状に満足せずにどんどん難しい技に挑戦することが、けが防止の秘訣(ひけつ)なんですよ。(敬称略、聞き手・石川雅彦)

    ◇

 次回からは、大相撲の千代大海さんです。

 ◇「天才の育て方」が本になりました。朝日新聞出版から1300円で発売中です。

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