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元プロテニス選手・杉山愛のママ 芙沙子さん:4

どれだけ愛せるか、が可能性引き出す

2010年8月31日

写真東京・有明コロシアムでの引退セレモニー。観客の拍手に笑顔を見せる(2009年10月3日)

 芙沙子(61)と愛(35)の二人三脚が大きな実を結んだのは03年。3月、米国でのステートファーム・クラシックはシングルス、ダブルスともに優勝。全仏、全英オープンの女子ダブルス優勝。11月には日本女子2人目のシングルストップ10入りを果たした。さらに04年2月に8位に上げたのが自己最高位となった。

 「ダブルス1位、シングルス8位は私としてはかなり満足。彼女の資質を全部出せたと思います。でも愛は引退後、ママの子供じゃなければよかった、と言ったんです。他人だったらコーチの言うことをもっと素直に聞けた、そうしたらもっと上まで行けたかな、と」

 昨年10月、プロ引退。「ハードな生活の中でやるだけのことはすべてやっていた。それをこの先も続けるのは苦しい、できないという判断を彼女がした。私も精神的に同じ場所にいたので、ほんとによくがんばったなと思いました」

 芙沙子は愛がコートを去る3カ月前にコーチを辞めた。「コーチだったら最後の試合まで、引退していいのかと迷いが出たかもしれない。でも母親としてはもうとっくに十分。最後は母親として素直に引退を祝いたかったのです」

 4大大会連続出場62回は、世界に並ぶ者のいない記録だ。「彼女は常に進化する気持ちがある。目標へ達するためにしなければいけないことをきっちりできるし、継続する力があります。その力を育てたもの? 好きなことをやらせてきてよかったし、子供自身の体験を大事にしました。たとえば夜更かししてもいいけど、翌日自分がつらいよ、とか」

 芙沙子が校長を務めるパーム・インターナショナル・テニス・アカデミーは設立当初、「世界を目指す選手たちに、私たちが試行錯誤してきたことを伝えたいと思っていました」。しかし、目的は徐々に変わってきた。

 「ローカルな試合でも全国でも世界でも、大事なのは目標に向かってがんばる過程。テニスはそのツールなのです。その子の持つポテンシャル(可能性)を最大限引き出すお手伝いをしたい。大事なのは愛情と情熱。暑い日も寒い日も一緒にコートに立ったり、テニス以外の話もしたり。その子をどれだけ愛せるかです」(敬称略、大庭牧子)

    ◇

 次回は、プロサッカー選手の遠藤保仁さんです。

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