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2011年10月26日
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吹奏楽

吹奏楽コンクール

秋の響き、青森から 29、30日に全日本吹奏楽コンクール

写真:全日本吹奏楽コンクールの会場となる青森市文化会館。全国から2千人を超える奏者が集まる拡大全日本吹奏楽コンクールの会場となる青森市文化会館。全国から2千人を超える奏者が集まる

写真:全国大会出場を決めた青森市立沖館中の東北支部大会での合唱=盛岡市の県民会館拡大全国大会出場を決めた青森市立沖館中の東北支部大会での合唱=盛岡市の県民会館

 秋も深まるなか、今週末に青森の関係する二つの音楽イベントの幕が上がる。青森市文化会館で29、30日、第59回全日本吹奏楽コンクール(全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)の大学の部と職場・一般の部が開かれる。30日には、青森市立沖館中学校が、東京・府中の森芸術劇場での第64回全日本合唱コンクール全国大会(全日本合唱連盟、朝日新聞社主催)に出場する。

●初めて県内披露 全国レベルの音 吹奏楽コン2400人参加

 全日本吹奏楽コンクール全国大会の県内開催は初めてだ。29日の大学の部には13団体約680人、30日の職場・一般の部には26団体約1700人が参加する。いずれの部とも、地元からの出場はない。

 県吹奏楽連盟は、「気持ちよく演奏してもらおう」と関係者や大学生140人を集め、ステージ設営や楽器の搬出搬入、会場整理に万全の体制をめざす。

 初開催を記念し、県産品の販売ブースも設置する。弘前産のリンゴのほかは、ヒバ製品や大間マグロのTシャツなど、東日本大震災と福島原発事故の影響で、観光客や原発関係の作業員が激減した下北地方を中心にPRする。売り上げの一部は、日本赤十字を通じて寄付される。

  ♪  ♪  ♪

 全国大会の県内からの出場は、1995年に中学・高校の部で八戸市立湊中が出場したのが最後。大学、職場・一般の部に至っては、83年の県信用組合(当時)以降、全国切符をつかめていない。

 「青森のレベルが下がったというよりは、東北の他地区のレベルが上がった」と弘前市吹奏楽団常任指揮者で平川市立尾上中教頭の西谷龍彦さんは話す。

 県内の吹奏楽人口は漸減しているが、大人の愛好者はむしろ増えているそうだ。「吹奏楽は音を介してのコミュニケーション。他人とあわせることで、1の自分が2にも5にも広がっていくのが魅力。日頃は仕事ばかりの大人だからこそ、その良さがわかる」

 しかし、「本来、競うものではなく、楽器と仲間を通じ、自らを高めていくもの」と、コンクール参加者の拡大につながらない事情を説明する。

 一方、祐川俊樹県吹奏楽連盟理事長は「地域経済の力も出てしまう」と言う。楽器一つにしても何十万円もするし、コンクールに参加するとしたら、仕事も休まなければならない。「市民権を得ているとは言い難い。吹奏楽は、まだまだマイナーなんです」

 チケットの残り席数も少ないが、「会場で全国レベルの音を聴いて、吹奏楽の良さを感じて欲しい」と祐川理事長は願っている。

●1小節・1音に集中し祈りの曲 沖館中合唱部 東京・府中で

 沖館中合唱部(部長・3年齋藤英佳(はなか)さん)は、青森市内の中学校で初めて全国大会の切符を手にした。本番に向け、平日で2時間、休日で3時間の練習を重ねている。目標は金賞だ。

 「32日間あった夏休みも数日しか休めなかった。合唱は、運動部よりハードです」と、メゾパートリーダーの加藤彩花さん(3年)は笑う。

 31人の部員のうち、3年生は9人。例年なら、10月にある市中学校文化連盟の音楽発表会で終わる活動期間が延びた。高校受験に向け塾に通う生徒もいる。限られた時間の中で透明感のあるハーモニーを作り出そうと懸命だ。

 指揮者の小野優子教諭は「合唱は体が楽器。『ここでいい』というのはないんです」と話す。

 きちんと声を出すためには、腹筋も鍛えなければならない。練習中は立ちっぱなしだ。「高音がきつい声にならないよう、歌うときは首回りの力を抜くようひざを曲げるんです」とソプラノパートリーダーの須藤樹莉(すとう・じゅり)さん(3年)。ただ立って歌うのとは訳が違う。

 日々の練習では、曲を、全員でどう表現するかを作り込むために1小節歌ってはやり直し、1音出してはやり直しを繰り返す。細切れに歌う中でも、毎回、集中力が求められる。精神的なタフさもなければ、合唱にはならないのだ。

 「沖中はすぐ顔に出てしまうのが欠点。本番までのあと数日、気を張ってやらないと」というのは副部長の1人、庄司摩那さん(2年)。東日本大震災の影響で、十分な練習はおろか、エントリーすら出来なかった学校もある。「東北の代表として、全国に恥じないようにしたい」

 曲は「聖母感謝唱」。ラテン語の祈りの曲だ。もう1人の副部長、藤川日菜子さん(3年)は、「聴いている人たちに、祈りが感じられるように歌う」。齋藤さんも「歌を聴いた人に、笑顔や癒やしの気持ちが伝わるようがんばりたい」。

 小野教諭は「歌にはハートも表れます。全国を経験することで、それぞれ『次のステップ』に生かして欲しい」と願っている。(鵜沼照都)

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