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札幌学院大「バリアフリー委員会」 聴覚障害学生の「耳」に

2008年01月30日

 メンバーの学生は、聴覚障害のある学生の「耳」になる。

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講義内容をパソコンで入力し、真ん中に座る聴覚障害の学生を支援するバリアフリー委員会の学生たち=北海道江別市の札幌学院大で

 90分の講義中、聴覚障害の学生の両隣にノートパソコンを持った学生が座り、教員の話を専用の通信ソフトの画面に打ち込む。

 パソコンはLANケーブルでつないで入力画面を共有し、常に最新の内容を表示する。聴覚障害の学生は、画面でリアルタイムに講義内容を理解することができる。

 この「パソコンテイク」と、2人の学生が交代で講義内容をノートに書き込む「ノートテイク」が、同委員会の活動の柱だ。

 委員長の法学部3年敦賀佑樹さん(21)は、聴覚障害のある同級生が講義のサポートを訴えたことをきっかけに入会した。趣味のチャットで培ったタイピング技術を生かして、パソコンでの打ち込みをしている。

 現在、同大に在籍する聴覚障害の学生は8人。07年度は前後期計122科目で、パソコンやノートによる支援を実施した。04年からは、車いすの学生の通学をサポートするなど、活動の幅を広げている。

 敦賀さんは「社会にあるバリアをなくすため、様々な立場の人と意見交換していきたい。心のバリアをなくすことが究極の目標です」

 〈メモ〉 99年に法学部に入学した聴覚障害の学生に講義内容を伝えるため、同学部の学生らが00年に設立した「情報保障ボランティア」が前身。01年に教職員も参加、現行の名称で組織を拡充。現在の登録学生数は121人。うち約50人が「パソコンテイク」や「ノートテイク」に取り組んでいる。

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