現在位置:asahi.com>教育>大学>お宝発見> 記事

お宝発見

死の灰 静岡大

2007年07月27日

 1954年3月1日、太平洋・ビキニ環礁で、米の水爆実験により静岡県焼津市のマグロ漁船・第五福竜丸が被曝(ひばく)した。このとき船に降った「死の灰」が、静岡大のキャンパスミュージアムに保管されている。

写真第五福竜丸の「死の灰」。船体のどこに降ったかで分けられている

 灰は、教育学部の塩川孝信教授(当時)らが採取した。塩川教授らは第五福竜丸の被曝を知ると、放射能を測るガイガーカウンターを持って焼津港に飛んでいった。同年3月17日付の朝日新聞には「船体から20メートルばかり離れた岸壁の辺りから(ガイガーカウンターが)すでに検出音を放ち、船員たちが寝泊まりしていた船室では大きな連続音が出て、最も強烈な放射能を示した」と記されている。

 塩川教授らは採取した灰を大学に持ち帰って分析を続け、24種類の元素を検出したと学会で発表した(5月31日付朝日新聞)。第五福竜丸の被曝をきっかけに、その後、原水爆禁止運動が高まりをみせる。

 同大理学部の和田秀樹教授は言う。「忘れると同じことを繰り返す。この灰は忘れないためのモニュメントなんです」

 〈メモ〉 キャンパスミュージアム(静岡市駿河区大谷)は通常授業開講日の火、木曜日に開館。正午〜午後3時、無料。詳細は同大学術情報部研究協力・情報図書チーム(054・238・4264)へ。

   *

 とりあげて欲しい話題や意見・質問をお寄せ下さい。

 〒104・8011 朝日新聞教育グループ、FAX03・3542・4855 メールeducation@asahi.com

このページのトップに戻る