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お宝発見

殿様の猫絵 群馬大

2007年12月21日

 上州新田岩松家の歴代の殿様は、農民らの求めに応じてネコの絵を描いた。「猫絵」と呼ばれる。群馬大も約20点を所蔵する。同家は、南北朝時代に争った足利氏と新田氏両系統の血を引き、江戸時代に現在の群馬県太田市西部を治めた。

 養蚕が盛んだった上州で、蚕を食い荒らすネズミは農家の敵だった。そこで、殿様に描いてもらったありがたい猫絵を室内に張れば、蚕が守れるとして珍重された。一説には、新田義貞の亡霊による仕業だと信じた農民が、鎮魂を願って、分家ながら義貞の流れをくむ同家に制作を頼んだという話も残る。

 群馬大社会情報学部長の落合延高教授は、格式こそ大名に準じたが、知行の石高は120石と微々たるものだった同家の特徴に着目する。「年貢を確保し、領内を統治しやすくするため殿様自ら書画をかいてでも庶民の心をつかむ必要があったのでは。人々も源氏の流れをくむ新田の威光を求めた」

 そうだとすれば、ネズミ除(よ)けの日用品というよりはむしろ、一家のまさに「お宝」として鑑賞用に描かれたという推測も成り立つ。

 〈メモ〉 群馬大は、上州新田岩松家に伝わった古文書や書画などを「新田文庫」として図書館に保存。申し込めば「猫絵」約20点の閲覧も可能。ウェブ上でも見られる。

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