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全入時代

受験生、足運んでみて! 夏のオープンキャンパス白熱

2007年08月07日

 夏休みに入り、大学が自らをアピールする「オープンキャンパス」が真っ盛り。本番さながらの授業からユニークなおみやげ・特典付きまで、受験生を引きつけようとあの手この手だ。入試本番の半年も前に繰り広げられている「熱い戦い」を少しばかりのぞいてみました。

 ●秋葉原の街中でゲーム作り

 パソコン関連ショップや家電店が軒を並べ、あちこちでコスプレの喫茶店員らが客引きをする東京・秋葉原の一角にある31階建て商業ビル。専用のセキュリティーカードを使ってゲートをくぐり、11階の教室へ向かう。

 「上手になると、こういうものも作れるようになりますよ」。現役の学生が作った格闘ゲームを講師が動かして見せると、30人ほどの若者が驚いたような表情でパソコン画面に見入っていた。

 デジタルハリウッド大のオープンキャンパスは、その一般的なイメージとはかなり異なる。

 同大は、アニメやゲームなどデジタルコンテンツ制作者の養成学校を経営する民間企業「デジタルハリウッド」が05年に開学した。構造改革特区制度を使っており、大学に必須とされてきた敷地や校舎は持たなくてよい。主なキャンパスは、一般企業も入る秋葉原の三つのビルだ。

 今年度のオープンキャンパスは5月に始まった。予約制で1回あたり30人程度と規模は小さいが、来年2月までの土曜日を中心に、計三十数回も開く。

 見て欲しいのは、パソコンの中に広がる世界だ。7月のオープンキャンパスでは、ペアでスキージャンプをするコミカルなCG(コンピューター・グラフィックス)や映画の予告編など、大学と系列学校の卒業生の作品を次々と映した。

 体験授業では、参加者一人ひとりが講師の指導でパソコンを操作。円を好きな色に塗って動かすアニメを制作したり、回転する数字をそろえるスロットマシンのゲームを作ったりした。

 東京都江東区の高校3年山口圭太さん(18)は「絵を描くのが好きで、将来はデザイン関係の仕事に就きたい。オープンキャンパスは2カ所目だけど、教室が秋葉原の街の中にあっておもしろい」。同大によると、参加者の7〜8割が実際に受験するという。

 ●特製グッズや有名人教授も

 「Kan−Dai」のロゴ入り手提げバッグ、ノート、ピンクとオレンジ、緑、水色の4色をそろえたシャープペンシル――。関西大(大阪府吹田市)が6月に開き、約2100人が詰めかけたオープンキャンパスでは、アンケートの回答者にこんなオリジナルグッズのセットが配られた。

 スポーツタオルや筆入れもある。「大学名の入った商品を使ってもらえるだけでPRになる。高校生活に役立つグッズを、と毎年工夫して新しいものをつくっている」と同大学入試広報課の担当者。記念品の提供はオープンキャンパスと同じ86年に始め、今では「受験生のお守り」としての人気も高いとか。

 何かにつけて比較される「関関同立」は、オープンキャンパスでのオリジナルグッズ提供でも競う。同志社大(京都市)が不織布のショルダーバッグとうちわ。関西学院大(兵庫県西宮市)はシャープペンシルとボールペンのセット。立命館大(京都市)もシャープペンシルとうちわと脂取り紙など。一部はオープンキャンパス限りの非売品だが、在学生から「自分たちも欲しい」という声が届くほどだ。

 関東勢も負けてはいない。

 尚美学園大(埼玉県川越市)のオープンキャンパスの目玉は「有名人」教授だ。5日は芸術情報学部音楽表現学科の特任教授に就任した音楽プロデューサーの小室哲哉さんが公開授業。6日は安室奈美恵さんの元夫でダンサーのSAMさんが、ラジオ番組の収録を行う予定だ。SAMさんは総合政策学部ライフマネジメント学科の客員教授を務めている。

 オープンキャンパスに訪れると入試での受験料を「ただ」にしているのが武蔵丘短期大(埼玉県吉見町)。今年は7月から来年1月まで計8回予定するが、1回でも参加すれば、入学手続きの際に諸費用から入学検定料(受験料)相当の3万円を減額する。

 城西国際大(千葉県東金市)は、06年に開設した観光学部の志望者を対象に、1泊2日の無料ツアーを実施する。鴨川市にあるキャンパス内の施設に泊まり、キャンパスを回ったりマナー講座を受けたりする。「観光施設の裏方を見てもらう」との狙いから、鴨川シーワールドのナイトツアーもある。

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