【第19回】
The strength of being alone
※文中の英文をクリックすると、対訳をご覧いただけます。
ひとりでいる時間を楽しむ「おひとりさま」が増えている。同好会の仲間と登山を楽しむ一方で、一人各地を旅してまわった学生時代の私もおひとりさまだった。
一人旅と言うと格好いいが、3人兄弟の末っ子として育ち、人に頼りきった生活をしていたことへの危機感から出た行動だった。それまでは山に行っても、天気図や地図を読んだりテントを建てたりすることは人まかせだった。Rather than making a fool of myself by trying to do something I was not good at,
遠巻きに見ていたほうがいいという気持ちが昔から強かった。In order to change myself, I decided to put myself in a situation where the only person I could depend on was myself.
大学2年生の時に北海道を、翌年アメリカを、卒業前の春休みにヨーロッパを旅した。ヨーロッパでは鉄道に自由に乗れるユーレールパスの2等席用切符を使って、スペイン・フランス・ポルトガル・スイスを「地球の歩き方」を片手に周った。向こう見ずな旅だった。
スペインでは、出発時刻の変更を告げるアナウンスが理解できずに電車に乗り遅れた。ストで電車が運休して、予定地にたどり着けないこともあった。ロンドンの安宿に泊まり、治安の悪い地区で一夜を過ごしたこともあった。安全を確保するために所持品を切りつめ、気を緩めなかった1カ月だった。It was also a month in which I gained confidence that I could act independently.
そんな私も、社会人になった当初は周りの目が気になり、お昼は同期の女性たちと食べた。一人で食べざるをえなかった時は、人目につきにくい食堂の片隅で素早く済ました。慣れない仕事で気分転換が必要だったし、I didn’t want to be seen as a lonely member of society.
他人から見れば、些細な悩みだったかもしれない。しかし、「人にどう見られているか」が行動の指針になっていた私には、大きな問題だった。
今はもう、誰かと一緒に食べなければとは思わない。都合が合わなければ、一人で社員食堂に行く。日々の生活に充実感があるおかげで、他人の目を気にしないでいられる強さを保てるようになった。By having the strength to act independently, the weight on one's shoulder
can be lifted.
一方で、結婚後は二人で行動することの楽しさも実感した。プールで一人黙々と泳ぐと飽きてしまうが、「何メートル泳いだ?」と声を掛けあうと張り合いがでる。日々の生活から旅行のような非日常のイベントまで、It’s good to have someone with whom I can share my memories.
数年前、海外のリゾート地に夫と滞在したことがある。その時、ツアーに一人で参加していた30代ぐらいの女性を見て、つまらなくないのだろうかと夫に言った。今思えば自分勝手な言葉だった。何か事情があったのかもしれないし、リゾートで一人のんびりするのが好きだったのかもしれない。
一人でいて寂しいこともあれば、一人になりたいときもある。どういう時に最も心地よく感じるかは、人によっても、その時の状況や心境によっても異なる。
職場の知り合いのAさんは、異動先で最も辛かったのは一緒にお昼を食べる人がいなかったことだ、と言っていた。私自身も以前職場になじめず、一人で大半の時間を過ごした苦い経験がある。暗い顔をしていたに違いない。周りの人が離れていき、ネガティブスパイラルに入ってしまった。そんな時、私のそばにいてくれた人たちのおかげで、少しずつポジティブな方へ向かうことができた。
誰かの行動を自分の思い込みで判断することは避けたい。それと同時に、Aさんやかつての私がそうであったように、意に反して一人でいるかもしれない人がいることを心に留めておきたい。一人でいて寂しい思いをしたことがある人であれば、観察力を高めることで、身近な人が発している微妙なサインから気持ちがわかることもある。意に反して一人でいる人がいる場合には、Instead of shutting someone out from
one's circle because he/she isn't fun to talk to, 事情や気持ちを思いやり、声をかけてみることができる人でありたい。
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