【第6回】
She is so positive.
※文中の英文をクリックすると、対訳をご覧いただけます。
外資系企業への転職や留学、海外への移住を希望する人たちは、皆ひたむきで努力家だ。そのような人たちの依頼で、書類審査に必要なレジュメ(英文履歴書)の作成を私はオフタイムに代行しているのだが、つい最近も“She is really working hard!”と感心させられた人がいた。
彼女は20代後半。会社を休職してマーケティングの勉強のためにアメリカの大学に留学したいのだと言う。得意でなかった英語を猛勉強し、なんと半年でTOEICのスコアを300点近くもアップさせ、900点も射程距離に入ってきている。レジュメにそのことを記したら、「確かにそうですが、でも880点しか取れていません。アピールポイントになるのでしょうか?」というコメントがメールで返ってきた。
A score of 880 is an admirable one, and yet she has set herself the goal of achieving a much higher score.アメリカのメジャーリーグで活躍する松井秀喜選手がどこまでも自分を高めることを求めるのと同じように。
彼女は現在の勤務先でも優秀な成績をあげ、表彰までされている。She is so positive, so eager to improve herself, and is thinking about her future so seriously. There is no way to even compare her to how I was when I was in my twenties.私は今でこそ「彼女ってすごい!」と感心し、自分への刺激として受けとめているけれど、20代の頃の不安定な私だったら、きっと彼女の書類作成には対応できなかったと思う。彼女はこんなにすごい、それに比べて私はなんて情けないのだろう――自己嫌悪。そうなっていたに違いない。
If I am not confident about myself, I can’t help but compare myself to other people. SMAPの「世界に一つだけの花」のような「他と違っていてもいい。自分なりの花を咲かせることができれば」なんて気持ちにはとうていなれない。
◇
先日、依頼者の女性から心温まるメールを頂戴した。
「第1志望の企業から内定をもらいました! 面接で、細部にわたる質問をたくさん投げかけられましたが、レジュメとカバーレターの作成にあたり、今まで自分でも気づかなかった視点から頂いた質問に、自分自身を振り返りながら回答した過程が、おおいに役立ちました。I am grateful to you for having changed my life.」
小さい頃から夢として目指してきたサービス業に就けた喜びがひしひしと伝わってくる。一人の人生をも左右しかねない仕事をやっていることの重みを改めて実感する瞬間だ。
今、レジュメの書き方に関する2冊目の本を父と書いている。実例として、何人かの依頼者に、「本人と特定されないよう修正したレジュメ」掲載の許可をお願いしたところ「I am happy to be of assistance. 私の人生を変えてくださったように、執筆されている本が多くの人の人生を変えることに貢献することを望みます」というメールを頂いた。自分がつかんだ幸せを他の人にも惜しみなく与えたいという彼女のメッセージに私は胸が熱くなった。
彼女のそんな資質がきっと面接を通じて採用担当者に伝わったのだろう。従業員だって商品・宣伝と同様に会社のイメージを左右する大きな要素だ。そういうマインドを持った人をぜひ仲間に加え、お客様にいい印象を持ってもらいたい。私が担当者ならそう思う。
レジュメプロでの活動は、今後も続けていくつもりだ。The lives and thoughts of various people condensed into resumes make me feel positive. 自分がこれまで身につけてきたことを仕事という形で誰かの役に立ててもらえる場。そんな場をこれからも大切にしていきたいと思う。
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