現在位置:asahi.com>ENGLISH>Asahi Weekly 【MIND THE GAP 基本表現の落とし穴】「よく」はないhad better専修大学教授:田邉祐司 大学のE.S.S. や企業が主催する日本語全面禁止の「英語合宿」に参加すると、期せずして同じ表現を何度も耳にすることがあります。その代表が「You had / You'd better+動詞原形」です。合宿仲間で、"You'd better improve your pronunciation." などと言っているうちはまだいいのですが、"You'd better take a bath now." と若い大学生がニッコリしながら、(おじさんの)私たちに「助言」してくれるのには閉口します。ということで、今回はこのhad betterにMind the gap! まずは、ありがちな対話例です。 Dialog&Task 【大学生の佑喜くんは米国から初来日したJones教授に道案内をします】 Yuuki: Prof. Jones, you'd better listen to me very carefully and take the Yamanote Line instead of the subway. 注)the Yamanote Line 山手線(theを忘れないように)/ instead of~ 〜の代わりに/ confused 混乱して / be running (乗りものなどが)運行している / make sure 確かめる * * * Prof. Jonesは、なぜ困惑したのでしょうか、考えてみてください。 そうです。佑喜くんが急にYou'd betterを使用したことに驚いてしまったからです。私たちは普通、高校の段階でこの表現に出会い、そして「had better+動詞原形=〜した方がいい」(勧告・忠告)と一対一対応の公式で記憶に結びつけます。最近は辞書や参考書もこの表現の「使用上の注意」を取り上げてはいますが、それでも肝心の働きはあまり知られてないようです。 「had better+動詞原形」は、自分自身に向けた「独り言」(例:I'd better do it once again.)やWeを主語にした「自分たちへの忠告」(例:We'd better double-check it.)のように使う場合、または家族や親しい仲間内で使用する限りは、「悪さ」をすることはありません。 問題は二人称のYou'd betterです。特に相手が目上や格上の人の場合には、「言ったようにしないと、ひどい目にあうぞ」という脅迫めいたニュアンスを与えてしまうことがあるのです。("sometimes suggesting the possibility of unpleasant consequences", The Grammar Book, Heinle & Heinle Publishers)。Wright先生による補足です。Be very, very careful that you don't come on too strong in English. Using this pattern can more often than not come off as a "threat" to someone. ということで、日本語で言う「〜した方がよい」に近い英語の表現は何でしょうか。ここでは対話文で佑喜くんが使った、Prof. Jones, you'd better listen to me very carefully and take the Yamanote Line instead of the subway. をどのように言い換えたらよいのかWright先生にいくつか例をあげてもらいます。いきなりYou'd betterと強権的にいうのではなく、相手に理由を伝えるというワンクッションがあるとよいというのが先生の考え方です。 * * * Professor Jones, the subway stop has many exits that would confuse a first-time visitor, so: * * * 勧告・忠告表現にはいろいろな型がありますが(should, ought to, If I were you〜, Why don't you〜, etc)、それぞれに微妙なニュアンスの違いがあります。そんな中でも日本語の「〜した方がいい」に近いのはshouldです。shouldは私たちが考えているより、中立的・非強権的なのですが、これも「〜すべき」と覚えるからでしょうか、確証なしに強権的だと勘違いしがちです。 最後にWright先生からのアドバイスです。No one likes to be given a threatening warning over trivial everyday things. Please try to speak with a softer and gentler nuance. If you can do this, it will go a long way in bridging communication gaps. それでは、また次回もcheck it out! Asahi Weekly, April 15, 2007より
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