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江戸時代後期に人気を集めた絵師、谷文晁(ぶんちょう)の画業をたどる「生誕250周年 谷文晁」展が、東京・六本木のサントリー美術館で8月25日まで開かれている。注目を集めているのが、1年の修復作業を終え、初公開された「石山寺縁起絵巻」(同美術館蔵)だ。石山寺(大津市)の創建と本尊にまつわる物語が全7巻にわたって描かれている。
江戸幕府の老中・松平定信は、古い文化財の保存だけでなく復元にも取り組んだ。お抱え絵師だった文晁に、詞書(ことばがき)しかなかった第6、7巻の絵を描き加えさせた。文化財の補完に徹した文晁の挑戦が感じられる。会期中場面替えあり。
2013年7月17日付朝刊「イベントAsahi」掲載