運慶が生きた平安時代から鎌倉時代にかけては、まさに動乱の時代でした。治承4年(1180)に始まった源平の戦いは津々浦々に波及し、政権は貴族から武家へと引き継がれてゆきます。このようななかで運慶は、平家の焼き打ちによって灰燼(かいじん)に帰した奈良の興福寺や東大寺の復興に尽力するとともに、貴族のみならず新興勢力である東国武士からの依頼を受け、仏像を制作したことが知られています。

 運慶は奈良、京都に拠点を置いて仏師の工房を率いました。生涯に多くの仏像を造ったとみられますが、現在に残る運慶作あるいはその可能性が高い仏像は、異論はあるものの、31体という見方が一般的です。本展覧会は、運慶と縁の深い興福寺の中金堂が約300年ぶりに再建されるのを記念して開催するもので、各地で大切に守り継がれてきたこれらの仏像のうち、22体が集結することになりました。

 展覧会ではさらに、運慶の父である康慶(こうけい)、息子の湛慶(たんけい)、康弁(こうべん)ら親子3代にわたる作品を通じて作風の樹立から時代への継承をたどるとともに、最新の運慶研究の一端もご紹介いたします。

 運慶についての知識を掘り下げ展覧会を楽しむサイト「運慶学園」が展覧会HP内に誕生しました。多彩なメンバーがさまざまな視点から運慶と仏像の魅力を語り尽くします。

■興福寺中金堂再建記念特別展 運慶

■会期:2017年9月26日(火)から11月26日(日)

■会場:東京国立博物館 平成館(上野公園)

■開館時間:午前9時30分~午後5時(金曜、土曜および11月2日は午後9時まで)※入館は閉館の30分前まで

■休館日:月曜日(ただし10月9日は開館)

■観覧料:前売り一般1400(当日1600)円、大学生1000(同1200)円、高校生700(同900円) ※各種特典付き前売り券を発売中です。通常の前売り券は7月1日から9月25日まで東京国立博物館正門チケット売場(開館日のみ)展覧会公式サイト、主要プレイガイドで販売

■問い合わせ:ハローダイヤル(03-5777-8600)、展覧会HP http://www.unkei2017.jp/

主催:東京国立博物館、法相宗大本山興福寺、朝日新聞社、テレビ朝日

協賛:あいおいニッセイ同和損保、鹿島建設、JR東日本、大和証券グループ、凸版印刷

協力:神奈川県立金沢文庫、小学館

後援:TOKYO FM