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目も眩むばかりのラインナップとは、これをいうのではなかろうか。何しろ、ドイツ時代のフリードリッヒ・W・ムルナウとフリッツ・ラングの映画が、いきなり13本も、日本の首都のスクリーンに投影されようとしているのだ。そのどれ一つをとっても、映画の歴史にとどまらず、人類の歴史にまばゆい閃光を投げかける驚くべきフィルムである。そこでは、テクノロジーが可能にした光と影による高度に視覚的な造形性が、たかが芸術家個人の仕事にすぎない印象派の名画などとは比較にならぬはりつめた緊張感によって、見る者に、人類の一員であることの誇りを晴れがましく体験させてくれる。人類は、すでに1920年代に、その思考と感性とをこれほどまでに鋭く研ぎ澄ましてしまったのだ。それに拮抗するには、もはや戦争しか残されてはいなかったというかのように事態は推移したのだが、そんな映画の妖しい魅力を二十一世紀の人類は真摯に受けとめねばなるまい。だから、この願ってもない好機を逃してはならないのである。ラングなら、あまり知られていない艶やかな珍品『ハラキリ』をどうかお見逃しなく。そしてムルナウなら・・・、いや、ムルナウもラングも、この際すべて見ていただきたい。かりに、そのことで生き方がすっかり変わってしまっても、二人の巨匠の名において、その価値ありと請け合っておく。 |
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