世界報道写真展とは

「世界報道写真展」は1955年にオランダのアムステルダムで、世界報道写真財団が発足したことにより、翌年から始まったドキュメンタリー、報道写真の展覧会です。毎年、1月〜2月にかけて主に前年に撮影された写真を対象にした「世界報道写真コンテスト」が開かれ、十数人からなる国際審査員団によって選ばれた入賞作品が「世界報道写真展」作品として、世界中で展示されます。

第60回世界報道写真コンテストは125の国と地域から5,034人のプロカメラマンが参加し、応募総数は80,408点。その中から選ばれた8部門45人の受賞作品が2017年2月13日に発表されました。今年の大賞は、トルコのブルハン・オズビリジ氏が選ばれ、首都アンカラで開かれた写真展の開会式で、警察官が駐トルコ・ロシア大使を射殺した事件を捉えています。

「世界報道写真コンテスト2017」では、日本人の応募が約60件あり、残念ながら入賞作品には選ばれませんでしたが、新聞社・通信社・雑誌社などに属するカメラマンや、プロのフォトグラファーが精力的に応募しています。2012 年のコンテストでは、AFP 通信の千葉康由氏、毎日新聞の手塚耕一郎氏、朝日新聞の恒成利幸氏(いずれも当時の所属)が、東日本大震災を捉えた写真でトリプル入賞しています。2016年には「人々」の部の組写真において、小原一真氏が1位に選ばれました。

展は1年を通じて、世界の45カ国約90会場(2016年実績)で開かれ、総計400万人が会場に足を運ぶ世界最大規模の写真展です。同じ時代を生きる人たちの、普段目にすることが少ない現実を鋭い視線で捉えるプロの報道カメラマン達。その圧倒的な力量で表現される受賞作品の数々は、時に美しく時に厳しく、見る者の心に迫ります。

小原一真(日本)
2015年6月30日 キエフ(ウクライナ)