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一澤帆布騒動、今度は四男 三男店舗近くに新ブランド店

2010年7月8日0時33分

写真:一澤家四男の喜久夫氏が開業した新ブランド店=7日、京都市東山区、堀田浩一撮影一澤家四男の喜久夫氏が開業した新ブランド店=7日、京都市東山区、堀田浩一撮影

写真:一澤家四男の喜久夫氏が開業した新ブランド店。オープン初日、多くの客でにぎわった=7日、京都市東山区、堀田写す一澤家四男の喜久夫氏が開業した新ブランド店。オープン初日、多くの客でにぎわった=7日、京都市東山区、堀田写す

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 兄弟で相続争いとなった布かばんの老舗(しにせ)「一澤帆布(いちざわはんぷ)工業」(京都市東山区)。今度は先代会長の四男、一澤喜久夫氏(58)が7日、創業家の近くに新ブランド店「帆布カバン ●一澤(きいちざわ、●は「七」が三つ)」をオープンさせた。先んじて開業した三男の店ともほど近く、伝統の流れをくむ商品を競い合う形となった。

 1905年創業の一澤帆布工業は、厚手の布「帆布」を加工したシンプルなデザインが人気で、全国に知られる。

 2001年の3代目会長の信夫氏の死後、自社株を元銀行員で長男の信太郎氏(64)と四男の喜久夫氏に譲るとした遺言書と、株の大半を当時社長だった三男の信三郎氏(61)夫妻に譲るとした遺言書の計2通あることが発覚。経営権をめぐって訴訟になり、04年には信三郎氏側が敗訴し、05年に社長の座を解任された。

 しかし、昨年6月、長男らに株を譲るとした遺言書を「無効」とする判決が最高裁で確定。長男の信太郎氏は創業家の経営を離れた。この後、信三郎氏は創業家の経営に復帰。いまは、解任中の06年に立ち上げた新ブランド「一澤信三郎帆布」を創業家の近くで展開する。老舗ブランドの「一澤帆布」については「経営から離れていた間に、物づくりのやり方が変わってしまった」として休業中。当面再開する予定はない。

 そうしたなか、先代会長のもとで商品のデザインを手がけてきた四男の喜久夫氏が新ブランドを立ち上げた。喜久夫氏は「『昔の一澤帆布がええ(良い)』という人に向けて作った」と言う。

 7日に開業した店には、かばんや財布など約40種類の商品をそろえた。いずれも、創業家時代のシンプルなデザインの流れをくむ、飾り気のないものばかりという。

 店舗は、信三郎氏の「一澤信三郎帆布」から約200メートル南。歩いて3分とかからない。喜久夫氏は「ここは私が育ってきた場所。ここ以外は考えられなかった。一澤ファンに納得いただける商品を提供していくだけ」と話し、信三郎氏をライバル視する発言は控えた。一方、信三郎氏は「お家騒動と騒がれるのはもう勘弁。そっとしておいてほしい」と話す。(堀田浩一) 

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