2010年11月9日11時0分
かかとを踏みにくい学校用の靴がヒットしている。「いくら注意しても、かかとを踏むのをやめない」という先生たちの悩みを受け、靴メーカーのムーンスター(福岡県久留米市)が開発。樹脂の出っ張りをつけ、かかとを踏んだままだと違和感があるようにした。
かかとを踏んで靴を履くと十分な機能を発揮できないため、ムーンスターは「メーカーとしても正しく履いてほしい」と開発に取り組んだ。
かかと部分全体を硬くする案もあったが、柔軟性がなくなって歩きにくいため出っ張りを付けることに。とがりすぎず、丸すぎず、5分程度踏み続けると痛くなる形と硬さにした。
2004年に体育館用を発売した後、学校側の求めで上履きを売り出すなど今では4種類に増えた。一般の店での販売はしないが、900校近くが採用し、年約50万足売れている。
ただ、かかとを踏むためにナイフで出っ張りを削る子もいるという。ムーンスターは「結局、子どもたちとのいたちごっこです」。(大畑滋生)