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バルビエの「香り高き恋心」、間近に 東京・銀座

2008年02月16日

 東京・銀座のハウス・オブ・シセイドウで「香りと恋心」展が開かれている。展示の中心は共立女子大の鹿島茂教授(仏文学)が私蔵する、ジョルジュ・バルビエの20年代の版画だ。

 バルビエはアール・デコ時代の代表的なイラストレーターで、ファッション画を数多く手がけた。鹿島さんが収集を始めたのは80年代前半。19世紀の仏文学を研究するうち、貴族やブルジョアの生活を描いた本の挿絵が面白くなった。そんな様子は著書『子供より古書が大事と思いたい』にも描いている。

 「いつも給料では足らず、借金しています。本を書くために古書を集め始めたのに、今では古書の代金を払うために本を書いている。完全な悪循環です」

 現在も年に4回はパリに足を運んで買う。「インターネット販売はだめです。状態良好、なんて信用できない。ユーロ高で大変ですが、買う決断の瞬間は、やはり何にも代え難い」

 展示はポショワールというステンシル版画の一種。この技法は30枚以上の金属板をくりぬいて重ね塗りする、手の込んだものだ。「この奇跡的な美しさは天才的な画家と工房と、それを評価して買う金持ちという環境が必要でしたが、大恐慌で途絶えてしまった。微妙な色の美しさを、ぜひ見て欲しい」

 3月23日まで。東京・赤坂のサントリー美術館で開かれている「ロートレック展」(3月9日まで)にも、鹿島さんの持つフランスの絵入り新聞や雑誌などが展示されている。

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