新しい制服を試着する女性パイロットたち。中央のマネキンが従来の制服=東京・羽田空港内の全日空の事務所
新しい制服に使うスカーフの柄について話し合う女性パイロットたち
全日空グループが、女性パイロット用の制服づくりを進めている。同グループでは03年の初採用以来、8人の女性が副操縦士として活躍しているが、実は制服は「男もの」だった。業界全体で操縦士が不足する傾向だけに、魅力的な制服で女性の志願者を増やす狙いもある。
日本航空グループにも9人の女性副操縦士がいるが、やはり制服は男性用を調整したもの。操縦士全体で女性が占める割合は1%にも満たないため、対応が遅れている。
男性用の制服について女性パイロットからは(1)肩幅が大きすぎる(2)ウエストがだぼだぼ(3)ベルトの位置が高すぎて操縦時に腹が圧迫される(4)帽子がごつい――などの不満があった。自分で丈を詰めたり、ネクタイを切ったりした人もいるという。
そこで全日空は今年4月にグループ共通の女性用制服づくりに着手。百貨店数社からアイデアを募り、選考を進めた。半袖のサマージャケット風や、一つボタンのジャケットなど斬新なデザインもあったが、操縦しやすさを重視して、最終的には世界的に一般的な「船長風」のデザインに落ち着いた。
それでも、全体的に女性らしいシルエットになったほか、首まわりをネクタイかスカーフか選べる▽シャツの素材を透けにくく▽ズボンは伸縮性のある素材に――といった工夫をこらした。会議やイベント参加用に、スカートの導入も検討するという。
試着した女性パイロットの高島薫さん(31)は「これまではロボットみたいだった。わがままをすべて聞いてもらった」と満足げ。藤原玲央奈さん(28)も「これなら堂々と歩ける」と喜んだ。来年1月から正式に支給される。(佐々木学)