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「エコでもデザインありき」がキーワード

2007年12月25日

 エコロジーやオーガニック、サステイナビリティー(持続可能性)……。人や環境への優しさがファッション界でも重要なキーワードになってきた。素材の品質の維持や、供給の安定性といった面で、大手が本格的に乗り出すにはまだ難問が多いようだ。そんな中で、小回りの利く小さなブランドや、新しいラインで、エコとおしゃれを両立させたデザイン性の高い服やバッグが現れ始めている。

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ターメリック染めのシャツを手にする信國太志さん=東京都内で、東川哲也撮影

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ソフトな色柄が特徴のステラ・マッカートニー・フォー・レスポートサック

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マルティプルマーマレードの新しいエコブランドのワンピース

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ベルグハウスが発売する新ラインから

◇再生素材使ったバッグ

 米国のバッグブランド、レスポートサックは、来年3月に新たにエコシリーズを発売すると発表した。デザイン協力をしたのは、パリ・コレなどで人気の高いデザイナー、ステラ・マッカートニーだ。バッグの生地は再生ポリエステル、部品や商品タグは再生プラスチック、包装用袋も生分解性ビニール製という念の入れようだ。

 哺乳(ほにゅう)瓶を入れる断熱ポケットが付いたママ向けのトートや、働く女性がパソコンを入れやすいタイプなど用途別に20の型がそろう。機能性に配慮し、エコ素材を使いながら、柔らかい色柄のスタイリッシュな形に仕上がっている。

 製品発表を機に来日した同社の関係者は「本音で自分でも持ちたいと思ったエコ製品はこれが初めて」と打ち明けた。米国ではファッション関係者らからの予約が相次いだという。

 東京の若手ブランドの中にも「オーガニック」を手掛けるブランドが出てきた。エッジの利いたメンズスタイルが注目されたタイシノブクニは、08年春夏から、オーガニック素材や天然染色が中心の新ブランド「ボタニカ・タイシノブクニ」に衣替えした。デザイナーの信國太志は「エコは大事だが、まずデザインありきです」と語る。ヨガを始めた3年前、綿花畑に大量の化学農薬をまいている話を本で読み、食べ物も含めてオーガニックな生活に変えた。服の価格は約2割上がったが、「食べ物と同じで、生産者の顔が見える商品は多少高くてもいいと思う」という。

◇オーガニックのシャツ

 甘いフェミニンスタイルが得意なマルティプルマーマレードも、08年春夏からオーガニックコットンのブランドを発売する。色は生成りだが、小さなフリルやレースを施した服にはデザイナーの水原雅代らしいロマンチックな個性が漂う。

 東京コレクションの準備に忙殺され、毎食のようにコンビニ弁当を食べていて、ふと「このままでは作る服がコンビニ味になってしまうかも」と思い、食生活と仕事のバランスを見直した。

 自然環境と密接にかかわるアウトドアウエアブランドも、本格的にエコ商品に取り組んでいる。英国のベルグハウスは、この秋冬からエコライン「365ライフ」を発売(日本は08年春夏から)する。オーガニックコットンのシャツなどが中心で、街着として着られる、明るい発色でシャープなデザインに仕立てた。

 だが、オーガニックな素材の生産量は年々増えているものの、なおわずか。例えばオーガニックコットンと認証機関が認める綿の昨年度の収穫は約5万8000トンで、世界の綿花の総収穫量の0.2%だ。

 一方、日本オーガニックコットン流通機構の宮崎道男理事によると、今月初旬の展示会で、大手アパレルも含めて去年の10倍の取引件数があったという。「ピュアなオーガニックコットンにこだわる消費者が増えてきた」とみる。供給の拡大が今後の課題だ。

 ダンディーなメンズブランドとして知られるインコントロは、今年秋冬からオーガニックウールのスーツを増やした。デザイナーの赤峰幸生は「今はみんなクローゼットが満杯で、ファッションのメタボリック状態。仕立てが良くて合わせやすく、しかもオーガニックなものが少しだけあればいいのでは」と語る。

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