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主流は正統派ダンディーへ 08年秋冬ミラノ・パリコレ

2008年02月04日

 今年の秋冬の男性ファッションを方向づけるミラノ、パリ・メンズコレクションが1月に開かれた。数年続いた中性的で少年っぽい服が姿を消し、正統派のダンディーなスタイルが主流に。多くのブランドが男性的なたくましさや、まっとうな大人らしさを強調した。時代が求める理想の男性像が変わってきたのだろうか。

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プラダ

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ジュンヤ・ワタナベ

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ヨウジヤマモト

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ルイ・ヴィトン

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ドルチェ&ガッバーナ

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グッチ

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ラフ・シモンズ

 ミラノ、パリを通して目についたのは、三つぞろいのスーツ、上質でカジュアルなジャケット、フォーマルなタキシードなど。どれも大人の男性の最も正統な服とされるアイテムだ。

 それぞれバランスや素材を変えてデザインし直しているが、近年の傾向だった着崩す感覚ではない。色も黒やグレーのほか、キャメルなどの落ち着いた茶系が多かった。「ダンディー」の象徴ともいわれたつば付きのソフトハットや、ステッキも見かけた。

 プラダは端正なビジネススーツやフォーマルウエアをずらりと並べた。よく見ると、生地の織り方や切り替えに3D効果を狙った仕掛けがあり、立体感がある。スーツに合わせた白シャツは襟が二つあって、ボタンは背中に。ネクタイの代わりに三角布をあしらい、正装用のカマーバンドを腹ではなく胸に飾った。19世紀からほとんど変わらない男性スーツに、新しい可能性が見えた。

 東京風なカジュアルスタイルが得意だったジュンヤ・ワタナベが、モデルに紺のブレザーとレジメンタルタイを締めさせるとは思いもしなかった。デザイナーの渡辺淳弥は「なんだか最近、きちんとした格好がしたくなった。周りから見ても気持ちいいじゃないですか」と語った。

 ヨウジヤマモトは、学ラン風やダブルのスーツなど、いかにも男っぽい服を並べた。髪形はツッパリのリーゼント。山本耀司は「最近、男たちがフェミニンになりすぎてるから」と説明した。

 ジョルジオ・アルマーニは「リーガル(威厳のある)」をテーマに、ダブルのスーツなど正統派スタイルをゴージャスに現代的に見せ、クリス・ヴァン・アッシュが手掛けるディオール・オムは、ブランド伝統のスキのないフォーマルスタイルを、アッシュが得意のボリューム感覚でよみがえらせた。

 精悍(せいかん)な男らしさをことさらにアピールするブランドも多かった。ルイ・ヴィトンのヒントは60年代の映画「地下室のメロディー」。主演のアラン・ドロンやジャン・ギャバンのように、ちょっと危険なにおいを感じさせるカジノ風ジェントルマンスタイルが、クールな魅力を感じさせた。

 タフな男くささを漂わせるボヘミアンスタイルもあった。ドルチェ&ガッバーナやアレキサンダー・マックイーンは粗野な素材で力強さを表現し、グッチはロックの要素とミックスしてシャープに表現した。

 男性的な肉体感覚を、ことさらに強調する動きもあった。ラフ・シモンズのジャケットの背にあるアクションプリーツは、運動量の調節のためというより、引き締まった背中の美しさを見せる目的だろう。冬なのに上半身を脱ぐなどして肌を露出するブランドも多かった。

 女性のファッションはここ数年で、異性にこびない自然体のセクシーさを手に入れた。少し遅れて男性のモードも、本来の男性性をありのままに表現することを、ためらわないようになりつつある。

 ◇写真はすべて大原広和氏撮影

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