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さらに自然志向で価格も割安 パリ08年秋「プレコレ」

2008年02月11日

 年2回のコレクションより少し早く発表される「プレコレクション」への注目度が高まっている。メーンのコレクションのテイストを先取りし、着やすいデザインで値段は2〜4割安。シーズンに先立って店頭に並ぶので販売時期も長い、いわば売れ筋の商品だ。1月にパリで発表された08年秋の作品は、春物の自然志向を優雅でおしゃれに発展させたスタイルが目立った。

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ニナ・リッチ

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クリスチャン・ディオール

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ランバン

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クロエ

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アルビーノ

 過密スケジュールで殺気立った雰囲気のコレクションの場と比べると、プレコレクションは会場も小規模で和やか。大きなショーではなく展示会で作品を披露する場合が多く、ゆっくりと間近で生地やディテールを見ることができる。バイヤーやジャーナリストがデザイナーやモデルと談笑する光景もみられる。

 ニナ・リッチの新作は、イタリア・ルネサンス期の画家ボッティチェリの絵がモチーフ。空や海の柔らかくかすんだ中間色が印象的で、代表作「ビーナスの誕生」を思わせる流れるようなドレープや貝殻風な切り替えが美しい。形はシンプルだが、細部はかなり手が込んでいる。

 店頭や卸ではプレコレクションの商品量が全体の7〜8割を占め、それだけを扱う店も出てきたそうだ。

 クリスチャン・ディオールは「革命前のロシア」がテーマ。アンナ・カレーニナが目に浮かぶような、エレガントでクラシックな作品が並んだ。腰を絞ったふさふさのファーコートやウールのスーツなど。色も煙ったようなグレーが中心で、寒い国のロマンチックな雰囲気が漂ってくる。ディオールも1年前からバリエーションを拡充した。

 コレクションでは凝った華やかな作品を発表するランバンだが、「昼も夜も着られる服」を提案。着方やデザインに汎用性のある服をそろえた。波打つドレープなどいかにも老舗(しにせ)ブランドらしい繊細なデザインだが、素材は着やすいジャージーなど。薄いシンプルなコートは前のリボンをとめるとドレッシーに変わる。

 ランバンもプレコレクションの売り上げが世界各地で伸びている。春物は前年同期の2倍超だという。

 クロエは「70年代のパリ、サンジェルマン」のイメージ。花柄のミニドレスに、ざっくりとしたニットやラムのコートの重ね着が楽しい。米国のヒッピールックと比べると、より知的で洗練された印象だ。

 ミラノの新進として注目されているアルビーノも、パリでプレコレクションを発表した。片方の袖だけにトレンチコートの肩の部分がついた真っ赤なドレスや、ミンクをはぎ合わせたTシャツなどは、手仕事の詰まったオートクチュールのような仕上がり。

 「ダークだけれど、軽くて夢見心地で、デリケートな感じにしたかった」とアルビーノ・ダマート。彼はこうも言った。「日本は経済的には落ち込んでいるが、店はどんどんできるし、新しい商品への意欲はすごい。そのパワーが世界を引っ張ると思う」

◇写真はすべて大原広和氏撮影

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