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クラシックスタイルのクリスチャン・ディオール 革新的なアンダーカバー

2008年02月26日

 08年秋冬パリコレクション3日目の25日は、注目ブランドのショーやプレゼンテーションが目白押しだった。

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クリスチャン・ディオール(08〜09年秋冬パリコレクション)

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ヨウジ・ヤマモト(08〜09年秋冬パリコレクション)

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アンダーカバー(08〜09年秋冬パリコレクション)

 ミラノのドルチェ&ガッバーナに続いて、クリスチャン・ディオールもまるでヴィンテージショップに迷いこんだような感じのクラシックスタイルを並べた。

 時代は、60年代。音楽は、サイモン&ガーファンクルの「ミセス・ロビンソン」。いつもよりも多い60人のモデルに60体の服を着せ、ヘアメークは当時の女優ブリジット・バルドー風に決めて、60年代スタイルを強調した。

 デザインのヒントは、マルク・ボワンがディオールをデザインしていた頃のエレガンスや、ジャクリーヌ元ケネディ大統領夫人、女優のグレース・ケリーらの当時の上品なスタイルから。幾何学模様の切り替えやポケット付きのミニマルドレスやスーツを、ゴージャスな素材使いや華やかな色、クロコダイルの小物などとのコーディネートで再現した。

素材や機能が進化したとはいえ、印象は40年前のスタイルそのまま。年配の女性には単なる過去のリバイバルに見えるかも知れないが、若い女性たちには新鮮なのかも知れない。ドレス以外にジャケットスーツや小物などの単品も多く提案され、バイヤーたちには「新しいアイテムが増えて、売り上げが取れそう」とおおむね好評だ。

 ヨウジ・ヤマモトは、エルメスとのコラボレーションでこの秋、バッグを発売する。ショーはそのお披露目と同時に、共同作業の中からヒントを得た革使いの優雅なテーラリングの発表の場となった。

 裾を切り離した黒革やヌメ革をギャバジンやニットと組み合わせたテーラードジャケットの美しさ。革をそのままボディーに当てて、形作ったという。スカートはクリノリンのスタイルをずり落としたようなシルエット。デザイナーは、ボディーや素材といかに近づいて会話をしたことだろう。90年代のヨウジ・ヤマモトの作風をほうふつとさせる、うっとりとするようなエレガンスが漂う。

 アンダーカバーのテーマは、「アンリアルなリアルクローズ」。トレーナーやコットンパンツ、ジャージーやゆったりドレスなどどれも普段着風のカジュアルな服なのだが、作りこみの度合いが違う。

 Tシャツは背中にはめ込まれたメンズのドレスシャツ風のプリーツ部分が柔らかくふくらみ、革ジャンにはファーのケープやゴム引きコートが合体している。回転式のステージから、リアルとはほど遠い宇宙人風のヘアスタイルのモデルが登場する。

「今の時代のリアルクローズに飽き飽きして、自分なりに作りたかった」とデザイナーの高橋盾は舞台裏で語った。今シーズンは、新しさよりも安心感を求めるブランドが多い中、あるようで実はなかったような革新的な服を、あえて作ってみようとするその姿勢に心打たれた。(編集委員・高橋牧子)

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写真は大原広和氏撮影

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