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凝ったオリジナル素材は、東京のブランドの優位性

2008年03月14日

 東京のファッションブランドの優位性のひとつに、凝ったオリジナル素材を使っている点がある。欧米の多くのブランドは、国際的な素材見本市プルミエールビジョンなどに参加する生地メーカーの素材をそのまま使う場合が多いが、日本ではデザイナー自らがイメージした生地を、メーカーに作ってもらう例が普通だからだ。

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ヒロココシノ(08〜09年秋冬東京コレクション)

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イオ・ユウコムラタ(08〜09年秋冬東京コレクション)

 その代表ともいえるのが、ヒロココシノ(コシノ・ヒロコ)。今期も手間ひまかけた多彩な素材をそろえた。ショーの前半は、「オートクチュールへのオマージュ」との題で、カッティングとシルエットにこだわった黒のミニマルスタイル。後半のボヘミアンスタイルの素材が特に凝っている。キルティングしてさらに一部を刈って大胆な花模様を作ったフェークファーのビッグコートや、王朝時代の古びた布のような表情を出したジャカードのコート。一枚の毛布で体を包み、襟風にひだを取ってししゅうを施したカフタンコート。リボンなど可愛らしいディテールを加えて、ぜいたくな大人のボヘミアンスタイルに仕上げた。

 イオ・ユウコムラタ(村田有子)のモデルは、カラフルな自転車に乗って現れた。パーカやショートパンツなどのスポーツウエアに、チェック柄やファーといったキュートな要素をミックス。数字のアプリケにベレー帽。ちょっとボーイッシュで、レトロなフランスのリセ(女子高校生風)スタイルが可愛らしい。

 インスピレーションは、世界的な自転車競技ツール・ド・フランスを題材にしたフレンチアニメーション映画「ベルヴィル・ランデブー」から得たという。フィナーレは、フリルのミニ丈ウエディングドレス。花嫁が羽織っていたパーカを脱ぐと、花婿が自転車に乗って迎えに来るという演出も軽やかだ。(編集委員・高橋牧子)

◇写真は大原広和氏撮影)

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