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家具見本市「ミラノ・サローネ」 初の「日本展」に注目も

2008年4月30日

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写真ジョルジオ・アルマーニの「アルマーニ・カーザ」写真ミッソーニ写真モスキーノ写真リッツウェル写真ミラノ・サローネの会場から

 イタリアで開く世界最大規模の家具見本市「ミラノ・サローネ」が、今年は16〜21日にあった。今回はミラノ・コレクションを運営するファッションデザイナー協会が協力し、ファッションブランドの参加が大幅に増えた。また、日本の家具メーカー6社を集めた「日本展」が初めて出展し、和と洋を融合させた新作を紹介した。(編集委員・高橋牧子)

 「デザインの祭典」とも呼ばれ、約2千の企業が出展し、のべ27万人(07年)を集める。ミラノに隣接する街の主会場には各国の家具が展示され、他に市内各所でキッチンやトイレ用品、若手デザイナーの生活関連商品の新作展がある。

 一般の人も入場できるので、この時期の若いミラネーゼの間では「サローネに行った?」があいさつ代わりになるほど。現地のインテリア誌「インテルニ」編集長のジルダ・ボイヤルディさんは「有名家具メーカーだけでなく、新進企業や他分野の家電やアート、モード界の出展が増えて、活気づいている」と語る。

 今回のファッションブランドの出展も注目を集めた。各ブランドは服のトレンドを反映し、自然志向やリラックス感をモダンに表現した作品を発表した。

 8回目の参加になるジョルジオ・アルマーニは、いつもより気楽で開放感あるリビングスペースを演出した。イメージは倉庫や屋根裏を改造したロフト。背の低い家具を増やし、素朴な自然素材と漆のように光沢のある素材を対比させた。30年代調の流れるフォルムが優雅だ。

 会場に姿を見せたアルマーニは「自然で自由な感覚のロフトは現代のユートピアを思わせる。住む人が自由に組み合わせることができる家具にしたかった」と話した。

 柄物が得意のミッソーニは植物園や庭園をヒントに、鮮やかな花柄プリントのソファなどを並べた。モスキーノは半分に切ったイスやテーブルを鏡に映し、だまし絵風に見せるユニークな演出。ボッテガ・ヴェネタは、レザーの家具が得意なポルトローナ・フラウと共同制作したイスや、ベルリン王立磁器製陶所KPMと組んだ手作りの食器を発表した。

 今回から参加したアンリークイールは、ラクダの革をパッチワークしたイスで遊牧民風のゆったりとした雰囲気を演出。やはり初参加のディーゼルは、一見ソファに見えるプリントを施した、イスのカバーを披露した。ヴェルサーチは期間中、ホームコレクションの専門店を市内に開店した。

 経済産業省が支援した6社合同の「日本展」など、参加数が増えた日本勢のデザイン力も注目された。「日本展」参加のある企業には、カリブ海のリゾートホテルから見積もりの注文があったという。

 愛知県東浦町のカリモク家具の出品作は、木のぬくもりとアルミ素材の無機質な感覚のバランスが際だった。福岡市のリッツウェルは、緩やかな曲線を描く木のテーブルやイスが美しい。福岡県大川市の添島勲商店は、イグサを使ったイスが話題になった。

 視察に来た甘利経産相は「日本の家具は質とデザイン力は高く、国内販売額もイタリアとほぼ同等。だがイタリアは生産量の約5割を輸出しているのに、日本は数%ほど。2〜3割まで引き上げたい」と語った。アジアなどから安価な家具が輸入され、国内の家具産業が危機にある中、今回のような試みは注目される。

 ◇写真は「ジョルジオ・アルマーニ」を除いてエドアルド・デリッレ氏撮影

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