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メークのポイントは目力から口元へ NYのプロに聞く

2010年4月21日10時14分

写真:吉川康雄さんの近作。「velvet」(イタリア、2010年3月号)の表紙。鮮やかな赤のリップが目を引く。拡大吉川康雄さんの近作。「velvet」(イタリア、2010年3月号)の表紙。鮮やかな赤のリップが目を引く。

写真:パステル調でもクールな色合いのアイシャドーを用いて、洗練されたフェミニンを演出。拡大パステル調でもクールな色合いのアイシャドーを用いて、洗練されたフェミニンを演出。

写真:目元は「輝き」をプラスするのがポイント。拡大目元は「輝き」をプラスするのがポイント。

写真:「キッカ」春のメーク拡大「キッカ」春のメーク

写真:「キッカ」夏のメーク拡大「キッカ」夏のメーク

 リップスティックが復活の兆し!?―。今季のメークは口元がポイントとなりそうだ。近年のメークではアイラインや眉など「目力(めじから)」が注目されて来たが、ニューヨークで活躍するメーキャップアーティストの吉川康雄さんによると、この春夏は口元を強調することで、グラマラスな女性らしさを主張するメークへと舵(かじ)を切る「変革の時」だという。春本番、装いを一新して街へ出かけたいこの時期に、メークのトレンドと最新アレンジを聞いた。(アサヒ・コム編集部 柏木友紀)

 ハリウッド女優やスーパーモデル、クリントン米国務長官らのメークを手がけ、「VOGUE」をはじめ一流ファッション誌の表紙を飾る吉川康雄さん。その人本来の美しさを引き出すメークで定評のある彼が、今季注目しているのが「唇」だ。

 「フェミニンやグラマラスといった女性的なキーワードが戻ってきた。それを実現するためのポイントは口元。鮮やかな赤やピンクをぽってりと乗せ、曲線でふくよかさを強調した唇が今後、主流になるのではないでしょうか」

 メーク界では90年代末以降、眉をキリリと描き、アイラインやマスカラ、付けまつ毛などで目元を強調する「目力」に重きが置かれてきた。だが、これからは主役の座が目元から口元へと、交代しそうという。これまで口元と言えば、ナチュラルな輝きや潤いをもたらすリップグロスを用いる程度、という人も少なくなかったが、今後は久しぶりにしっかり付いて発色のよいリップスティックが復活の様相を呈している。

 「今季のイメージは、’70年代のグラムロックや’80年代にかけてのニューロマンチックといった力強さに、女性的な柔らかさをプラスした、『進化形フェミニン』といえばよいでしょうか」

 イタリアのファッション誌「velvet(ヴェルヴェット)」3月号の表紙を飾った吉川さんの作品が、今季のその傾向を物語っている。ハードさを象徴するデニムジャケットに合わせたブロンドの巻き毛、陶器のような肌、ぽってりした深紅の唇。眉はブリーチされ、よく見なければ存在がわからないほどだ。

 こうしたフェミニンの復活には、時代背景が絡むと吉川さんはみる。「NYでもスタジオが空いていることが増えたし、撮影の時には景気の話があいさつ代わり。そんな長引く不況の時は分かりやすいファッションが好まれる。アバンギャルドやエキセントリックというのは、余裕のある好景気の時にこそもてはやされるもの」

 さて、実際に毎日のメークでは、どんな点を参考にすればよいのか?。

 淡いピンクやベージュといったヌードカラーの服が人気の春は、口元もやはりピンクが中心。全身の淡いトーンを引き締める意味で、リップには蛍光ピンクやフューシャといった強くブライトな色をもってくるとモードになる。強すぎるという向きは、淡い色合いに輝きをプラス。

 リップペンシルを使って型取りをするが、形はあくまで曲線で柔らかく。アイシャドーはパステル系でも、グレーがかったりシルバー系の輝きを加えたりして、クールで都会的なニュアンスに。

 夏は宝石のようなきらめきをイメージした、セクシーで深い色合いがおすすめ。口紅では青ピンクや紫がかった深い赤などが、焼けた肌と相まって華やかさを演出してくれる。シャドーはアメシスト、赤水晶、緑青といった、ゴールドを貴重にした輝きがある色みに注目。大ぶりのアクセサリーなどと合わせたい。

 いずれもアイラインは自分の目よりも長めに引き、目尻は上向きに跳ねるように描く。上品でコンサバな50年代風イメージで。眉毛は、口元に視線が行くよう、あまり強過ぎずに。

 吉川さん自身がプロデュースするカネボウの化粧品ブランド「キッカ(CHICCA)」では、これらのポイントを盛り込み、実用に落とし込んでいる。

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