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〈パリ・コレ デザイナー交代〉(2)セリーヌ シンプル提案

2010年5月10日11時1分

写真:セリーヌの10年秋冬コレクション拡大セリーヌの10年秋冬コレクション

写真:セリーヌのデザイナーのフィービー・ファイロ=写真はいずれも大原広和氏撮影拡大セリーヌのデザイナーのフィービー・ファイロ=写真はいずれも大原広和氏撮影

 飾りを排したミニマルなスタイル。しかし、無機質だったミラノの1990年代のそれなどとは違い、柔らかな素材や色使いにみずみずしい女性らしさがある。

 前季からセリーヌのクリエーティブ・ディレクターで現役復帰したフィービー・ファイロは、そんなスタイルで注目された。10年秋冬のビッグトレンドになり、欧米各紙が「世界中のブランドが彼女の後追いをした」と書いた。

 「表現の焦点をどれだけ絞れるか。ディテールをどう吟味するかに力を注いだ」とファイロは語る。

 「いま女性たちはあまりに多くのものや出来事に囲まれている。だからシンプルな選択肢を提案したかった。より簡潔でクリーンで、明確なものをねらった」

 2000年代前半、クロエを人気ブランドに導いた。新作バッグの発売日は、各地で若い女性の長蛇の列ができた。06年、子育てを理由に突然クロエを退社。仕事より家庭を取る新世代デザイナーとして話題になった。「復帰後も優先度の一番は家族で、次が仕事。世の中には気を散らすものや邪魔なものがあふれている。シンプルに生きることの大切さを、服を通して伝えられたら」

 秋冬の新作は、遊び心やリラックス感が加わる一方で、シンプルな表現への厳格さはより強くなった印象を受ける。「女性の中の男性的な面を引き出し、より簡潔に見せ、世の女性たちが自らを強く感じて自信が持てれば」

    ◇

 Phoebe Philo パリ生まれの英国人。96年、セントマーチンズ大を卒業後、クロエを経て、08年秋から現職。

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