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ルイ・ヴィトン、エルメス、シャネル ブランドとアートの共演

2011年1月21日10時18分

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写真:「エスパス ルイ・ヴィトン東京」での、フランス人美術家グザヴィエ・ヴェイヤンの展示=東京・表参道拡大「エスパス ルイ・ヴィトン東京」での、フランス人美術家グザヴィエ・ヴェイヤンの展示=東京・表参道

写真:メゾンエルメス8階の「フォーラム」で開催中の「雪」曽根裕展=東京・銀座拡大メゾンエルメス8階の「フォーラム」で開催中の「雪」曽根裕展=東京・銀座

写真:シャネル・ネクサス・ホールで開催中のルシール・レイボーズ写真展「Belles de Bamako バマコ美女」=東京・銀座拡大シャネル・ネクサス・ホールで開催中のルシール・レイボーズ写真展「Belles de Bamako バマコ美女」=東京・銀座

写真:コムデギャルソン大阪店内のアートスペース「Six」で、2010年に開かれた森山大道「Northern」展(c)COMME des GARCONS +Office Daido=大阪・南船場拡大コムデギャルソン大阪店内のアートスペース「Six」で、2010年に開かれた森山大道「Northern」展(c)COMME des GARCONS +Office Daido=大阪・南船場

 国内外の高級ブランドが、アート作品の展示スペースを造り、若手芸術家の支援や、ブランドの方向性を示す場として活用。本国以外は日本だけという例も多い。消費の形が多様化する中、商品以外の手段で、自らの世界観を伝えようとしている。

◆どちらも感動巻き起こす

 先週の15日、東京・表参道のルイ・ヴィトンの店内7階にアートスペース「エスパス ルイ・ヴィトン東京」がオープンした。天井高8・45メートル、広さ約200平方メートルの会場はガラス張りで、天空に浮かぶクリスタルボックスの中にいるような感覚だ。

 展示作品は、フランス人アーティスト、グザヴィエ・ヴェイヤンの新作4点(5月8日まで)。日本製の樹脂の球がメリーゴーラウンドのように突然回り出すオブジェ装置などが、観客の意表を突く。この空間から発想したという、ヴェイヤンは「美術館などでは難しい、自由な表現ができた」と語る。

 展覧会は現代アートを中心に年に3回開く予定。ルイ・ヴィトンは制作費の一部などを負担する。同様の場はパリ本店に次いで2番目。来日したイヴ・カルセル本社代表取締役会長兼最高経営責任者は「日本はまだ我々の世界第一の市場で、東京は現代アートにぴったりな街だから」と説明する。

 ルイ・ヴィトンは以前から村上隆ら現代アーティストとの協業に積極的に取り組んできた。「情熱と創造性を重んじるという点でアートと高級ブランドは同じ。どちらも人々に感動を巻き起こす。今後はさらにこの方向性を推し進めたい」。来年末、パリのブーローニュの森に現代美術館を開館するという。

 銀座の旗艦店にアートの場を設けているのは、エルメスとシャネル。

 エルメスは2001年から8階の「フォーラム」で、杉本博司やサラ・ジー、開催中の曽根裕の個展まで30本の展覧会を企画してきた。展示は新作中心で、制作費・謝礼をエルメスが負担。作家を選ぶ基準は、「いかに作品に新鮮な驚きがあるか」。担当者は「ものを作る感動を顧客と社員がシェアすることが目的」という。

 一方、シャネルの「ネクサス・ホール」は、05年から写真展やコンサートなどを催す。芸術家へのパトロン的な支援が狙いだ。創始者のココ・シャネルは作曲家のストラビンスキーら多くの芸術家を支援した。その精神を継ごうと日本法人が独自に造った施設だ。2月3日まで、ルシール・レイボーズ写真展を開催している。

◆世界観伝える場に

 日本のブランドで同様の場を持つのが、コムデギャルソン。「第六感」を意味する「Six」を09年、大阪店に併設した。広さは約130平方メートル。草間彌生や横尾忠則らの作品展を、年4回のペースで開催してきた。

 個々の作品をコムデギャルソンがどう見ているか、その視点を感じてもらうのが主眼だ。展示方法はデザイナーの川久保玲が決める。例えば、森山大道展では、中央に金網の囲いを設け、編み目越しに写真を見る仕掛けを作った。

 ディーゼルは00年に大阪店、01年にニューヨーク店にギャラリーを設けた。07年に開店した青山店のギャラリーでは作品の販売も始め、昨年移転した渋谷店にも引き継がれている。若手現代美術家の支援が目的で、レンツォ・ロッソ社長は「ディーゼルは若者のストリート文化を背景に誕生した。現代ではアートや音楽、ファッションが互いに深く共鳴している。アーティストと共に創造していきたい」。

 ポール・スミスは、世界中の店舗の壁などにアートを飾っている。東京の旗艦店には06年、常設のギャラリーを作った。デザイナーのポール・スミスは「消費者がより洗練されていく中、アートにも関心があるという世界観をさらに発信していく必要がある」という。

 いずれも入場は無料。

(編集委員・高橋牧子、安部美香子)

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