現在位置:
  1. asahi.com
  2. ライフ
  3. ファッション&スタイル
  4. ビューティー
  5. 記事

11年秋冬ミラノ・コレクション 優雅な色調 スタイルで高揚感

2011年3月16日10時34分

印刷印刷用画面を開く

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

写真:グッチ拡大グッチ

写真:プラダ拡大プラダ

写真:マルニ拡大マルニ

写真:ミッソーニ拡大ミッソーニ

写真:ボッテガ・ヴェネタ拡大ボッテガ・ヴェネタ

写真:(写真左)ジョルジオ・アルマーニ(写真右)ジル・サンダー拡大(写真左)ジョルジオ・アルマーニ(写真右)ジル・サンダー

写真:(6)ドルチェ&ガッバーナ拡大(6)ドルチェ&ガッバーナ

 エメラルドやブドウ色、シルバーの輝き。このほど開かれた2011年秋冬ミラノ・コレクションは、不安な社会情勢の中で一筋の光を求めるかのように、穏やかで明るい色調や、星のようにきらめく服を提案した。この新たな傾向が、衣料消費の低迷に歯止めをかけられるのか。

 開幕と前後して、エジプトに続くリビアのデモ争乱が起きた。かつての宗主国イタリアは難民問題なども抱えていて、「ファッションどころではない」との声も耳にした。そんな状況を予感していたのか、多くのブランドが派手さを抑え、配色や素材の変化で新しさをそっと差し出した。

 新色の提案では、グッチがさえていた。エメラルドグリーン、ボルドー、ライラックなど深みのあるシックな色同士を組み合わせ、ロマンチックで華やかな70年代スタイルに仕立てた。

 フォックスの襟付きミリタリーコートに、しなやかなガウチョパンツ。目深にかぶったつば広の帽子と相まって、古いモノクロ映画のカラー版を見るような郷愁が漂う。グッチ創業90周年記念として発表した、フィアット社と協業の特別仕様車も話題になった。

 同様の色使いでも、プラダは少女風。モデルのツイッギーを彷彿(ほうふつ)とさせるローウエストの60年代調ミニドレスを、パッチワーク風に色分けした。といっても、毛皮など豪華で優雅な素材や、ダーツで立体感を出した袖など、凝った作りが目立つ。フィナーレは、銀色に輝くプラスチック片を刺繍(ししゅう)したミニドレス。少女風といっても、いつまでも若々しくありたいと願う大人に向けたスタイルのようだ。

 マルニのクリームやサンゴ、ヒスイ色を幾何学的な形や柄に取り込んだドレスやツーピース、D&Gのカラフルな文字で遊んだカジュアルスタイルもフレッシュで、気分が上がった。

 印象的だったのは、ミッソーニ。ふわふわのニットを様々なピンクで染めたドリーミーな作品を並べた。足元はヘビ革のがっしりしたワークブーツ。デザイナーは「下の娘が幼かったころの様子からヒントを得た。反抗的な子だったけれど、いつも夢心地だったと思い出してね」と話した。

 色だけでなくボッテガ・ヴェネタは、リラックス感がありながら、暖かそうな凝った素材が光った。「抑制と解放」をテーマにしたという。ジル・サンダーは小さなフードが可愛らしい50〜60年代の冬のスポーツルックが基本。原色使いやナイロン糸などを混紡した新素材がクラシックなスタイルを一新した。ドルチェ&ガッバーナは、80年代のビッグサイズのメンズスタイルときらきらのボディコンドレスを交互に並べた。会場ではスマートフォンなどから感想をつのり、各種の言語がその場でショー映像と共に流された。

 今回は、2月23日から7日間で約70ブランドのショーが行われた。グッチが初日を飾り、ジョルジオ・アルマーニが実質上のトリを務めるという日程や、各種イベントをそろえるなど、最近は減る一方だった来場者をつなぎとめようとの必死な試みが見られた。

 そんな中、7日にはLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)グループによる、宝飾ブランドのブルガリ買収が発表された。ブルガリは新発売の香水のお披露目パーティーを開いたばかり。他にも複数のブランドで、経営統合の話が持ち上がっているようだ。

 高級衣料の消費低迷が続く中、グループ化によるスケールメリットの追求を狙った、さらなる統合が今後ますます進みそうだ。(編集委員・高橋牧子)

    ◇

 写真はすべて大原広和氏撮影

検索フォーム


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内事業・サービス紹介