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東コレ中止 それぞれの発信 希望感じる装い今こそ

2011年4月26日10時16分

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写真:ミントデザインズ=川瀬洋氏撮影拡大ミントデザインズ=川瀬洋氏撮影

写真:アンリアレイジ拡大アンリアレイジ

写真:エトヴァス・ボネゲ=川瀬洋氏撮影拡大エトヴァス・ボネゲ=川瀬洋氏撮影

写真:ビューティフルピープル拡大ビューティフルピープル

 東日本大震災の影響で、3月中〜下旬に開催予定だった2011年秋冬東京コレクションが中止された。だが、若手ブランドを中心に、それぞれが新作の「発信」を始めている。ネット配信や展示会に切り替えたり、ショーの開催日を変えたりと、4月下旬までさまざまな形で開かれる。

 「A NEW HOPE(新しい希望)」。ミントデザインズ(勝井北斗、八木奈央)と、アンリアレイジ(森永邦彦)が、各自のショーで掲げた共通のサブテーマだ。

 ミントデザインズ(4月9日)は格子柄やボーダー、Aラインなど、シンプルな要素を組み合わせて、軽やかな中に、迫力を感じさせる作品をそろえた。当初、無機質で冷たい印象をアピールする予定だったが、大震災を経て、黒や茶を排して、ピンクや黄など明るく暖かい色をメーンに据えたという。

 フィナーレの暗転後、モデルの髪につけた蛍光灯の飾りが客席を照らした。デザイナーは「希望を持とうと伝えたかった。私たちがやるべきは産業の流れを止めないこと」と語った。

 アンリアレイジ(4月16日)は黒地に極彩色の花柄で目を驚かせた。しかもその柄は、初期のテレビゲームの画像さながらに縁がギザギザになっていて、まるでデジタルの世界に迷い込んだような、奇妙な錯覚を覚える。

 デザイナーの森永によればキーワードは「解像度」。解像度を下げて形を壊したいと考えていたが、震災後、別の発見をしたという。「解像度を下げても、離れて見るほど元の形が保たれると気づいた。『形があること』にテーマを変更した」と話した。

 震災後、いち早くショーを開いたのは、新進ブランドのエトヴァス・ボネゲ(3月22日)だった。デザイナーのオルガがステージ上で、ライブで髪を切らせるというパフォーマンスも披露した。「やるべきことをやっただけ。バイヤーをはじめ、やらなければ困る人がいるから」と語った。

 一方、展示会の形式で、東京ブランドらしい個性を発揮するブランドもあった。

 ビューティフルピープル(熊切秀典)は「作りは質実剛健ながら、少しチャラさを加えたトラッドファッション」を提案。

 日本の老舗ブランドVANと協業し、1960年代のみゆき族が着ていたレジメンタル柄のジャケットなどの、素材やバランスを微妙に変えた。タレントのマツコ・デラックスの衣装にヒントを得たという、女装用のビッグサイズのロングドレスも面白く、ユーモアと実用性を備えたこなれたセンスを漂わせた。(編集委員・高橋牧子、安部美香子)

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