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色抑えめ 伊メンズ・コレクション2012春夏 ミラノ ピッティ

2011年6月27日10時17分

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写真:ラルディーニ拡大ラルディーニ

写真:ベルベスト拡大ベルベスト

写真:ドルチェ&ガッバーナ拡大ドルチェ&ガッバーナ

写真:プラダ拡大プラダ

写真:グッチ拡大グッチ

写真:ジョルジオ・アルマーニ拡大ジョルジオ・アルマーニ

 イタリアで早くも、来年の春夏メンズの発表が始まった。今月行われたフィレンツェのピッティ・ウオモ、ミラノ・コレクションだ。色味が抑えられる一方で、新素材開発やデザイナーの個性発揮など、「変化」の手応えが感じられた。

◆ピッティ

 世界有数の紳士服展示会、ピッティは節目の80回目を迎えた。ここ数年、洗い加工や製品染めなどで個性を出す傾向が強かったが、今年の注目は「素材」自体の魅力だ。

 肩パッドや芯地、裏地を使わない仕立てを得意とするラルディーニは、新作「アルキビオ」を発表。19世紀の生地などから着想したシリーズ。古典的な柄の生地で、現代的な軽量ジャケットを生み出した。

 スーツメーカーのベルベストは先染めの糸を使い、織りで色の変化をつけたジャケットを提案。フランコ・マランガン・マーケティングディレクターは「リネンにウールやシルクを織り交ぜることで、より軽くて柔らかな着心地を目指した」と語る。

 「加工から素材へ」の動きはニットも同じ。高級ニットのクルチアーニは、コットンシルクからリネンシルクに移行。軽さとリッチ感を打ち出す。パルマ発のブランド、スヴェーヴォのカシミヤシルクのカーディガンはカシミヤが8割も入る。薄手のニット2枚重ねジャケットまで登場した。

 これらのブランドは、有力ブランドへのOEM(相手先ブランドによる生産)で実力をつけた。「OEMから出発した上着のイーヴォ、パンツのベルウィッチなど、今後は南イタリアのブランドに注目したい」(バーニーズニューヨークの佐野良(りょう)シニアMD)という声が聞かれた。

 新ブランドが続出するダイナミズムがイタリアのメンズを引っ張っている。

◆ミラノ

 薄いベージュ、水色、カーキ、モノトーン。ミラノ・コレクションで目に付いたのも、淡く、おとなしい色だった。

 ドルチェ&ガッバーナはシチリアの漁師から着想を得た「ネット(網)」がテーマ。コットン製やレザーを打ち抜いてつくったぜいたくなネットでジャケットやコート、パンツを作り上げた。モスグリーン、黒など落ち着いた配色だ。

 ゴルフルックを披露したのはプラダ。淡い水色やグレーのブリティッシュテイストのスーツ、ジャケットが、いつしか金や赤、緑のスタッズをちりばめたウエスタンシャツの世界へ。気がつけば、足元もゴルフシューズからウエスタンブーツへと変わっていた。

 グッチはグレーのチェック柄を多用し、貴族のスポーティーな世界を表現。肩パッドがしっかり入ったスーツには時折、青や赤の刺し色が入る。締めくくりのイブニングにもチェック柄が登場した。

 プリンス・オブ・ウェールズとカーキのミリタリー。キャメル色のコートと黒のライダースジャケット。異色の組み合わせを試みたのはニール・バレット。「メンズの幅を広げるために、少しバカなことをやってみた」と話す。

 モノトーンを中心にまとめたジョルジオ・アルマーニはパンツのシルエットを大きく変えた。タッグを入れ、足元は細いが、ももの部分はゆったり。強さとエレガンスが混在する美しいシルエットだ。

 フェイクのボア付きコートを出したバーバリー・プローサムを筆頭に「春夏なのに秋冬」という新しい提案も。今後の春夏の主要テーマになる予感がした。

 色の展開が減った分、デザイナーが狙いを鮮明に打ち出したブランドが存在感を示した。(竹端直樹)

◆ミラノ・コレクションの写真は大原広和氏撮影。

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