現在位置:
  1. asahi.com
  2. ライフ
  3. ファッション&スタイル
  4. ビューティー
  5. 記事

私が欲しいジュエリー 11年秋冬パリ

2011年8月22日10時57分

印刷印刷用画面を開く

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

写真:ディオール・ファインジュエリーの「5月の舞踏会」という名のネックレス拡大ディオール・ファインジュエリーの「5月の舞踏会」という名のネックレス

写真:ヴァン・クリーフ&アーペルの「冬宮殿の舞踏会」をヒントにしたクリップ拡大ヴァン・クリーフ&アーペルの「冬宮殿の舞踏会」をヒントにしたクリップ

写真:シャネルの「氷の雲」という名のリング拡大シャネルの「氷の雲」という名のリング

写真:ブシュロンのネックレス拡大ブシュロンのネックレス

写真:ショーメの時計拡大ショーメの時計

写真:ディオール・ファインジュエリーのアーティスティック・ディレクター ヴィクトワール・ドゥ・カステラーヌ拡大ディオール・ファインジュエリーのアーティスティック・ディレクター ヴィクトワール・ドゥ・カステラーヌ

 7月に開かれた2011年秋冬パリ・オートクチュールコレクションでは、高級ジュエリーの新作も一斉に発表された。ロマンチックな夢を感じさせるような、華麗なデザインが目立った。ロシアや中国などの新顧客層や、自ら働いて「欲しい」と思う宝飾品を買う女性の増加などが背景にあるようだ。

 パリ7区の緑に囲まれたロダン美術館。ディオール・ファインジュエリーは、中庭の特設テントで、ブランドの創始者が愛したバラの生花をいっぱい飾って、舞踏会の装いをイメージした作品12点を披露した。

 たとえば、「オペラ座の舞踏会」と題したネックレスは、ルビーやルベライトでふっくらとバラをかたどり、赤いタフタのドレスを思わせる。「5月の舞踏会」での真珠を刺繍(ししゅう)したドレスから想起したというネックレスは、エメラルドの葉に、茶やピンク、シャンパン色のダイヤモンドで砂糖をまぶしたような花びらを寄せた。リアルな曲線や裏側の細かな仕上げに圧倒される。

 同じくヴァンクリーフ&アーペルも「伝説の舞踏会」をテーマに、ロマンチックで驚くほど繊細な作品を並べた。1903年にロシアで開かれた「冬宮殿の舞踏会」がヒントのバレリーナ形クリップは、雪や氷ふうにダイヤの粒をくまなくセットしてチュチュのしなやかなフリルを再現。66年に作家トルーマン・カポーティが催した舞踏会のドレスコード「黒と白」を踏襲したアールデコ調の指輪も。億を超える値段の品も多いが、すぐにほぼ完売したという。

 シャネルは質感や色を対比させて、幻想的でかつモダンな作品を見せた。「氷の雲」シリーズのリングは、ダイヤを絡ませるようにふくらませた「雲」とブラックダイヤの直線部分とを対比させ、存在感のある造形にした。

 これまで動物モチーフが多かったブシュロンは、欧州屈指のリゾート地リビエラの自然からの発想。サファイアなどで川のような曲線を描いたネックレスからは、青い水辺や爽やかな風といった地中海地方の自由で軽やかなムードが伝わる。部分的に取り外し、つけかえられる。

 今年、時計を作り始めて200年目のショーメは、展覧会形式で過去の時計作品を並べ、アイコンのハチをモチーフにした新作を発表した。

 高級ジュエリーの新作がオートクチュール期間中に発表されるようになって1年半。ロシアや中国、インドなどの新興国の若い客が目立って増えた。各ブランドによれば、プレゼントよりも自分のために購買する女性客層が広がっているという。今回のロマンチックで使いやすそうなデザインは、そうした顧客の気持ちに沿った結果のようだ。

◆世界の女性、応援したい

 ごろんとした大きな宝石を使うなど、ぜいたくさや独創性で知られるディオール・ファインジュエリー。98年から手がけるヴィクトワール・ドゥ・カステラーヌに、もの作りへの思いや最近の傾向を聞いた。

    ◇

 新旧の映画やモード、アートや社会状況など女性たちが、いま興味を持っていそうなことからデザインを発想します。想像力が何よりも大事です。

 ここ数年、女性たちは宝飾品を買う時、自分の気持ちに素直になってきたと感じます。見えや財産性よりも、一目ぼれや自分の喜びのために求め始めた。昔は男性が女性に贈る物でしたが、働く女性が自分で購入する機会が増えたからだと思います。ジュエリーとは、高級で、つける人にとって極めて個人的な商品。もっと希少で、それ一つで物語を全て語り尽くすような作品を作りたい。夢や希望を与えるようなジュエリーで、世界中の女性たちを応援したいのです。(編集委員・高橋牧子)

検索フォーム


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内事業・サービス紹介