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【長崎潤一郎】シミの「予備軍」まで浮かび上がる――。ソニーは3日、最先端の画像センサーを使って肌の状態を測定する技術を開発したと発表した。肉眼では見えない、将来シミになる可能性がある肌の内部の色素まで写せ、予防にも生かせる。
世界シェア1位のカメラ向け画像センサーなどの技術を応用した。ソニーの画像センサーは世界シェアの4割を占め、他社のスマートフォン(多機能携帯電話)などにも使われている。美容機器の市場を開拓し、新たな収益源にする考えだ。
3日公開した試作機は電話の受話器のような形で、肌にあててボタンを押すだけで、モニターに毛穴の開き具合や肌のきめ細かさなどが表示される。赤外線で肌の内部も分析でき、シミのもとになるメラニン色素がどれだけ蓄積されているかが分かる。
百貨店の化粧品売り場などで使われる1台数百万円の測定器と同等の精度を持つが、価格は家庭で使える程度に抑えられる見込み。化粧品メーカーなどと協力し、来年以降の商品化を目指す。