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顧客にはオバマ夫人も NYで注目のデザイナー タクーン

2009年12月11日

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写真タクーン(Thakoon) 10年春夏NYコレクションから ※写真をクリックすると拡大します 写真タクーン(Thakoon) 10年春夏NYコレクションから ※写真をクリックすると拡大します タクーン(Thakoon) 10年春夏NYコレクションから写真タクーン(Thakoon) 10年春夏NYコレクションから=以上、大原広和氏撮影 ※写真をクリックすると拡大します 写真タクーン・パニクガル(Thakoon・Panichgul)=Derek Ketella氏撮影 ※写真をクリックすると拡大します

 中世の甲冑(かっちゅう)をヒントにした立体的なフォルム。有機的で穏やかなプリント柄は流れるようなドレープを描く。10年春夏NYコレクションで見せた数々のピースは、若々しさと温かみが同居した新鮮な華やぎに満ちていた。タイ出身のデザイナー、タクーン・パニクガル。ミシェル・オバマ夫人らセレブも顧客に抱え、ファッション誌も次々に特集を組む。ニューヨークで、いま波にのっている彼に、デザインの方向性やファッションの意味などを聞いた。

(アサヒ・コム編集部 柏木友紀)

 「街を歩いていたら、『タクーンだ!』と名前を呼ばれちゃって」。米ヴォーグ誌のアナ・ウィンター編集長を題材にしたドキュメント映画「ファッションが教えてくれること」(公開中)に登場したこともあり、最近はすっかり顔が知られるようになったと、笑う。「撮影しているなんて知らなかった。全くのサプライズだったんです」

 06年にアメリカデザイナーズ協議会とヴォーグ誌が設けたファッション基金を受賞、コレクションごとに評価が高まっている。得意のプリント柄ドレスなどをミシェル・オバマ夫人が度々着用することでも知られる。

 「女性の持つパワフルな美しさを表現していきたい。知的で力強いワーキングウーマンであるオバマ夫人は、ファッションを次のステージへと押し上げた。人々の見方を変えてくれたんた」

 10年春夏コレクションでは、奔放な力強さとナチュナルな優しさを同居させた。例えば中世の紋章を施したようなドレスに、海中の色彩の美しさから着想を得たプリント柄を重ねるといった風に。ナチュラルな色合いはどこか懐かしさも感じさせる。

 「海辺で生まれ、川にほど近いバンコクで過ごしたせいか、水が大好き。休暇にはタイの海に潜りに行っています」

 美術にも関心が深く、チェルシー地区の画廊を訪ね歩く。とりわけ現代彫刻や風景画を好む。「ファッションは文化の翻訳だと思う。常に少し前を見て時代を予測しなければならないから」

 元々、ボストン大学で経営学を修め、ハーパース・バザー誌の編集者も務めた異色の経歴だけに、トレンドやビジネスの動向にも敏感だ。

 米ディスカウント大手「ターゲット」や高級靴「ジョゼッペ・ザノッティ」とのコラボをはじめ、11月には田崎真珠のクリエーティブ・ディレクターにも就任した。

 「ビッグブランドとのコラボは得るところが多い。多くの人への販路を持っているし、想像力をかきたてられる。自分の服を来ている人を町中で見かけることが増えた。ドレスが中心だったこれまでとは違う層も、店をのぞいてくれるようになりました」

 競争社会のニューヨークで、デザイナーとして生き残るのは簡単ではない。「常に新しいものを求め続ける街。スピーディーでエネルギッシュ、ガッツや目立とう精神にあふれている。ファッション誌も顧客も、ここにはすべてがあるから、ここで勝負して行きたいんだ」

 勇ましい発言とは裏腹に、その物腰はいたって柔らかいのであった。

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