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2011年春夏ミラノ・コレクション 強烈な色 自由に楽しく

2010年10月12日10時15分

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写真:[1]グッチ拡大[1]グッチ

写真:[2]プラダ拡大[2]プラダ

写真:[3]ジル・サンダー拡大[3]ジル・サンダー

写真:[4]ヴェルサス拡大[4]ヴェルサス

写真:[5]マルニ拡大[5]マルニ

写真:[6]ドルチェ&ガッバーナ拡大[6]ドルチェ&ガッバーナ

 オレンジと紫と緑、ショッキングピンクに赤――。強烈な色のはんらんだった。9月下旬に開かれた2011年春夏ミラノ・コレクションは、伝統回帰から一転、意表をつく大胆な色合わせが目立ち、楽しく、気分を高める色の効果を実感させた。

2011春夏ミラノコレクションのフォトギャラリー

 皮切りはグッチだった。真っ赤な口紅のモデルが、サテン地の紫、水色、オレンジなどのパンツやジャケットに金色のベルトで登場=写真[1]。モロッコのマラケシュがイメージ源。細い革でかごのように編んだブーツなど思わず触りたくなる凝った細部も見せた。

 リッチなマダム好みの高級感が漂う。ジャーナリストのスージー・メンキス氏はインターナショナル・ヘラルドトリビューン紙で、グッチのショーを「夏にしてはヘビー級」と書き、中国などの新興市場を意識していると示唆した。

 ライバルのプラダは、売りやすくはなさそうだが、現実から浮遊した夢のある世界を作り出した。

 厚地のコットン製のシャツやドレスは、ひじまである袖がふくらみ、服の中で体が泳ぐ感じが新鮮に見える。サルやバナナが描かれたユーモラスな服=写真[2]は南国の楽園を思わせ、色は白、青、ピンク、緑など。「1940年代のラテンアメリカのミュージカル」から発想したという。

 ジル・サンダーも、緑とピンクと黄など強烈な色彩で目を奪う=写真[3]。だがテクノ素材を使ったり、濃い色の布を白布ではさんだりして温かみある発色を実現した。タンクトップを縦横に引き伸ばしたシンプルな形のドレスも、シルエットとして新しく、優雅だ。

 「相反する色や素材、柄を組み合わせる『パッチワーク的感覚』が今回の特色」と、松屋銀座・東京生活研究所の関本美弥子ファッションディレクターは言う。「特にジル・サンダーは、シルエットやバランスの取り方も面白い」

 世代交代を感じさせたのが、ヴェルサーチのヤングラインでイギリス出身のクリストファー・ケインが手がけるヴェルサス=写真[4]。タータンチェックや小花柄を組み合わせたドレスで辛口の愛らしさを出した。

 ニットに英語の文字をちりばめたミッソーニ、柄と柄を重ね合わせたマルニ=写真[5]も、いつものカラフル路線だった。

 色の奔流から一線を画したのがドルチェ&ガッバーナ。白以外に色はほとんどない。伝統的な嫁入り道具に使われるレースたっぷりのテーブルクロスやベッドカバーなどを裁断した清楚(せいそ)なドレスを展開=写真[6]。ウエディングにも使えそうだ。

 ドルチェ&ガッバーナは9月、ミラノ市内にセレクトショップを開店。若手を世に出すため、世界中から発掘したデザイナー20人の服を売る。一つのブランドとしては革新的といえる。

■新会場で新たな可能性

 今回のミラノ・コレクションの主会場は、市の外れにある会議場から、市中心部のドゥオーモ広場に近い歴史的建造物に移った。主催するファッション協会のマリオ・ボゼッリ会長は「(国際家具見本市)ミラノサローネのように街を巻き込むのがねらい」と話す。

 パリやニューヨークに対してミラノをどう位置づけるか、と問うと「イタリアのデザイナーによる、イタリア製の高級プレタポルテ」という答えだった。

 一方、イタリアのファッション専門誌のジャーナリスト、ロッコ・マンネッラ氏は、セカンドブランドに可能性を見る。「モスキーノ・チープ&シックやスポーツマックスなどは、本家にない特色を備えながら成長している。将来的にはメード・イン・イタリアから、(イタリアでデザインし、他の国で生産する)スタイルド・イン・イタリアの方向に進むのではないか」(安部美香子)

 ◇写真はすべて、大原広和氏撮影

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