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2011春夏東京コレクション

2011春夏東京コレクション速報(2) 「ならでは」のエレガンス

2010年10月21日14時42分

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写真:まとふ(matohu)拡大まとふ(matohu)

写真:ケイタ・マルヤマ・トウキョウ・パリ(KEITA MARUYAMA TOKYO PARIS)拡大ケイタ・マルヤマ・トウキョウ・パリ(KEITA MARUYAMA TOKYO PARIS)

写真:カミシマチナミ(KAMISHIMA CHINAMI)拡大カミシマチナミ(KAMISHIMA CHINAMI)

写真:ザ・ドレス・アンド・コー(The Dress & Co.HIDEAKI SAKAGUCHI)拡大ザ・ドレス・アンド・コー(The Dress & Co.HIDEAKI SAKAGUCHI)

 東京コレクションでひとつの分野として定着したな、と思わされるのが、エレガンス路線だ。パリのどこまでも優美な、またはNYのエッジの効いたそれとは違う、しとやかだったり、キッチュだったり、ナチュラルだったり。気負いがない等身大のおしゃれに、それぞれ何かそのブランドの特徴をプラスしている。大御所と呼ばれるジュン・アシダやユキ・トリイ、ユキコ・ハナイらに続く次の世代という意味で、ひとまず「新・東京エレガンス」と呼んでおこう。

2010年春夏東京コレクション・ギャラリーはこちら

 「まとふ」のエレガンスさは、他では決して見ることのできない類のものだ。慶長年間の美へのこだわりから進んで、前シーズンからは過去から未来までの「日本の色」を統一的なテーマに定めている。今季も「重ね」の美しさを見事なグラデーションで表現した。紫紺、山吹、若草。日本には様々な色の名前があったのだと思い起こされる。

 「色とは光の波動。春から夏への光の変化がテーマでもあります。心にジンと入ってくる魂に触れる色を探した」とデザイナー。極薄綿シルクの透け感が身体のラインをたおやかに見せ、パターンはウエアラブルに進化していた。

 桜吹雪が舞い落ちるランウエーで、キッチュな甘さを漂わせた「ケイタ・マルヤマ」。シノワズリ(中国趣味)の香るレトロな雰囲気を醸し出した。旧租界でのおしゃれを連想させる花柄プリントや真っ赤に強調したほお。モデルは皆、赤やピンクの鼻緒のげたで登場し、フクシャピンクと赤といった独特の組み合わせやすげ笠、唐傘といった小物で、西洋のファーイーストへのあこがれを伝えた。デザイナーのパリでの経験が感じ取れる。

 一方、ナチュラル・エレガンスと言えば「カミシマチナミ」。北国の異国性をモチーフにクールな装いを提案、凜(りん)とした青いユリが随所に顔を出す。涼しげに着こなせる夏のリアルクローズがあった、と思わされる仕上がりだ。

 コロニアル・スタイルをモダンに打ち出したのは「ザ・ドレス・アンド・コー」。映画「カサブランカ」のイングリッド・バーグマンとハンフリー・ボカードのささやきをBGMに、ロングTシャツや短いパンツ、すそにニュアンスのあるロングニットなどで、リッチながらリラックス感ある着こなしを見せた。

 いずれも美しくまとまっており、安心感さえ感じさせる新・東京エレガンス。ただ、インパクトやユニークさといった方向では勝負していない。その心地よいエレガンスが、混迷の時代に他を押しのける訴求効果があるのかどうか、注視していきたい。(アサヒ・コム編集部 柏木友紀、写真はすべて大原広和氏撮影)

【2011年春夏東京コレクション速報】

速報(1) 若々しさ、それが東京スタイル

速報(2) 「ならでは」のエレガンス

速報(3) 服を見せないファッションショー

速報(4)完 その原点は「夢」

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