現在位置:asahi.com>ファッション&スタイル>08年秋冬パリ・コレクション> 記事 質素がおしゃれ?貧乏ルック シャネル2008年03月01日 今年の秋は”貧乏ルック”? 08年秋冬パリ・コレクションで29日、シャネルが質素でまるで貧乏学生のようなスタイルの服を発表した。だらりとした大きなセーターと、ぼろぼろのデニムのスカート。ツイードのシャネルスーツも黒やグレーでわざと糸をほつれさせている。素顔メークに髪はぼさぼさ。靴も太いヒールのレトロな感覚のものばかり。シャネルらしい豪華なビジュー飾りなどは今回、ほとんど登場しなかった。
ほかにも、大胆な柄は描いているものの、素材はビニール製のジャケットや、漁網のようなニットなど豪華さとはほど遠いデザインがそろった。脚の裏側を黒く染めた白タイツや、頭をぐるりと巻く髪飾りなどユニークな小物だけがアクセント。 それでもモデルたちは楽しげな雰囲気で、会場中央に設けられた大きなメリーゴーランドに乗って、笑顔をふりまいた。 ラグジュアリーなイメージで押して来たブランドにしては、前代未聞の歴史的なショー。今の気分をタイムリーにさらりと差し出して見せるデザイナー、カール・ラガーフェルドのセンスの良さが光る。 不安定な現実よりも、楽しい夢をみたいということだろうか。08年秋冬パリ・コレクションはロマンチックなファンタジーをテーマにするブランドが目に付く。「夜の国」をイメージに暖かそうなししゅうのドレスなどを並べたケイタ・マルヤマ(25日)、架空の村の不思議な民族スタイルを見せたベルンハルト・ウイルヘルム(27日)などに続いて、アレキサンダー・マックイーンはデザイナー自身が作ったおとぎ話「木の上に住む少女」を題材にした。 ショーの前半は、バレエのチュチュ風の少女っぽいドレスやパンツスーツがずらり。ドレスもスーツも上半身はコルセット風にぴったりと体に沿い、腰あたりから石膏で固めたように堅いボリュームを出している。色は黒が中心。 一方、後半は少女があこがれる王女スタイル。英国王室を描いた映画「エリザベス」をほうふつさせる豪華できらびやかな服が並んだ。どれもオートクチュールのように手が込んでいる。(編集委員・高橋牧子、写真は大原広和氏撮影)
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