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デザイナー交代相次ぐ 秋冬ミラノ、パリ・コレクション

2008年03月31日

 08年秋冬ミラノ、パリ・コレクションで、老舗(しにせ)や人気ブランドのデザイナー交代が相次いだ。その数はロエベ、サルヴァトーレ・フェラガモなど九つ。カリスマ的な人材を起用した過去10年ほどとは違い、知名度より経験や協調性で選んだ例が多い。強烈な個性より、なじみやすさの重視。それはそのままデザインのトレンドにもつながる。パリの4ブランドの新デザイナーに聞いた。

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ヴァレンティノの新作

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ロエベの新作

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イーリー・キシモトの2人。左がマーク・イーリー、右が岸本若子。

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エマニュエル・ウンガロの新作

●ヴァレンティノ

 1月に引退した創始者ヴァレンティノ・ガラヴァーニ氏の後継者はアレッサンドラ・ファッキネッティ。リッチな正統派スタイルが得意だった創始者とは一線を画す、ゆったりしたフォルムと大きな量感のドレープや、不均一な裾(すそ)。ロマンチックで軽やかな服を並べた。「このブランドらしいものにこだわらず、私なりの繊細さを出発点にした上で、ブランドの伝統にひねりを加えて取り入れた」

 イタリア生まれの35歳。06年からダウンウエアのモンクレールの高級ラインを手がけた。グッチで04年に、「師匠」のトム・フォードの後継デザイナーに任命されたが、社の方針から2シーズンで退任。「あの時は本当につらかった。それ以後は、自分が着たい服を作る、現実性を一番に考えるようになりました」

●ロエベ

 ロエベは、マネキンが着る展覧会形式で新作を見せた。往年の女優のようなクラシックなコートをスポーティーにデザイン。靴やバッグには電球など工業製品を使って、遊んでみせた。

 デザイナーのスチュアート・ヴィヴァースは、英国出身の34歳。ルイ・ヴィトンやマルベリーの靴やバッグを担当してきた。

 160年超の歴史を持つスペイン王室御用達のこのブランドから声がかかった時、自分の経験と知識でブランドをより良く変えられると訴えた。「過去12年、パリやミラノなどモードの先端都市で体得したことを生かしたい。それに、ロエベが加わるモエヘネシー・ルイヴィトングループに人脈があるのも強みです」

●キャシャレル

 ロンドン・コレクションで人気のブランドを担うイーリー・キシモトのふたり。90年代半ばからマーク・ジェイコブスやアレキサンダー・マックイーンのプリント柄も手掛けてきた。

 エッフェル塔や雨だれなど、夢のあるプリントの新作は、動物のマスクを付けたマネキンに着せて発表。「日常的に着られる気軽な高級既製服というブランドの原点を尊重しながら、時代のエスプリを表現するのが私たちの使命。楽しく気張らずデザインした」

 服だけでなく、食器やインテリアなど生活用品も。「着ている服と生活がちぐはぐな人は少なくなった。靴の代わりに花を買う人も増えた。ファッションは生活の一部です」と言う。

●ウンガロ

 パリのオートクチュールハウスを率いるエステバン・コルタザルはコロンビア生まれの23歳。ジャージーで仕立てたパーカや、ゆったりとしたドレス。気取りはないが、布の流れや細部に気を配ったフェミニンな服をそろえた。

 18歳の高校生の時、ニューヨーク・コレクション史上最年少でデビューした。「若いといっても、それなりに経験はあるし、重責は感じない。自然で自由に服を作っていきたい」

 ウンガロといえば、華やかな色とプリントが特徴だが、スモーキーな淡色と、石やイバラなどそっけないほどのプリント柄を中心にすえた。「ブランドの伝統はこれからゆっくり勉強します」と屈託がない。

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