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20〜30年代の女らしさへのオマージュ クリスチャン・ディオール

2007年10月04日

 08年春夏ファッションの大きなキーワードが「フェミニン」。9月29日から開かれているパリ・コレクションでも、女性らしい優しいデザインが前面に打ち出されている。

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クリスチャン・ディオール

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クリスチャン・ディオール

 それはたとえば、オーガンディなどの透ける薄布で仕立てた、ゆったりとしたミニドレスが、風に吹かれてさらさらと揺れているイメージ。フリルやティアードなどいかにもロマンチックなディテールも多用されている。ピンクやパープル、イエロー、ブルーなどきれいな色も増えた。一見は女らしく繊細なのだが、生地はしっかりと張りがあり、メンズ調のチェックやパンツ、ブーティなどと合わせて、すっきりとりりしく見せている。

 10月1日、ビッグブランドとしては最初にショーを行ったクリスチャン・ディオール。派手な演出が多いこのブランドにしては珍しく、この上なくフェミニンなスタイルを淡々と並べた、デザイナーのジョン・ガリアーノ。

 デザインの基本は20〜30年代スタイルだ。冒頭は当時、「男装の麗人」として人気だった女優マレーネ・ディートリッヒをほうふつさせるマスキュリンスタイル。細身の体をピンストライプのパンツスーツに包んだダンディーな姿からは、逆に女性らしさが際立つ。ひざ下丈のマーメードドレスは胸やウエストにドレープが寄せられ、ミニドレスにはセクシーなアニマル柄がプリントされた。男物風のジャケットの下につけているのはランジェリーだけ。乱れたアップヘアにはカトレアの花を飾り、靴はラインストーンつきのハイヒール。細部まで女らしさの極みに徹した。

 今年はブランド設立60周年。遠いあこがれのようなピュアな感覚で女らしさを表現した創始者ムッシュ・ディオールへのオマージュのように思えた。(編集委員・高橋牧子)

◇写真は大原広和氏撮影

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