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2012年3月8日10時35分
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「シトウレイのfun! fun! fashion!」

インドにクールジャパン上陸! JFW in INDIAレポート

シトウレイ

写真:3ブランド合同ショーバックステージ。mintdesignsの衣装を着てウキウキのモデル。「カワイイ」スタイルは当地では珍しいとの事拡大3ブランド合同ショーバックステージ。mintdesignsの衣装を着てウキウキのモデル。「カワイイ」スタイルは当地では珍しいとの事

写真:ANREARAGEの衣装を着たモデル。日本のデザインに興味深々拡大ANREARAGEの衣装を着たモデル。日本のデザインに興味深々

写真:suzuki takayukiを着たモデルさん、バックステージ。ショーの前、ウォーキングのチェックをしていた拡大suzuki takayukiを着たモデルさん、バックステージ。ショーの前、ウォーキングのチェックをしていた

写真:ハードスケジュールで大忙しだったデザイナー、suzuki takayukiさん。思わずうたた寝。拡大ハードスケジュールで大忙しだったデザイナー、suzuki takayukiさん。思わずうたた寝。

写真:左手から2番目がディレクター山田遊さん、真ん中は今回を取りまとめてくれた影の立役者伊藤忠、土井さん、その隣はIndia Fashion Weekのボス、スジさん拡大左手から2番目がディレクター山田遊さん、真ん中は今回を取りまとめてくれた影の立役者伊藤忠、土井さん、その隣はIndia Fashion Weekのボス、スジさん

写真:JFW in INDIAのブース。mintdesignesの「カワイイ」という感覚はインドの人達には新鮮だった模様拡大JFW in INDIAのブース。mintdesignesの「カワイイ」という感覚はインドの人達には新鮮だった模様

写真:Carnetのバックの細やかなクリエイションや、遊び心やウイットは珍しがられていた。拡大Carnetのバックの細やかなクリエイションや、遊び心やウイットは珍しがられていた。

ナマステー! シトウレイです、こんにちは。

 いきなりインドのあいさつからきて驚かれた皆様スルドイ!シトウ、かの地インドに行ってまいりました。

 何故かって?JAPAN FASHION WEEK(JFW)in INDIAが行われると聞いたから!

 2月中旬、インドではデリー・ファッションウイークが行われ、現地のデザイナーのショーやブランド展示会などのイベントがありました。

 で、JFWもそこでファッションショー&展示会を行うことになったんです。ショーは「今一番海外に近い東京ブランド」と名高いANREARAGE(アンリレイジ)、suzuki takayuki(スズキタカユキ)、mintdesigns(ミントデザインズ)の3ブランド。

 展示会はファッションブランドだとe.m(イーエム)、HIROCOLEDGE(ヒロコレッジ)、carnet(カルネ)など、デザイン関係だと無印良品、amadana(アマダナ)などのラインナップ。

 実はこのブランドセレクトにクリエイティブ・ディレクターの山田遊さんを起用した、というのが今回一番のポイント。その審美眼に定評のある山田さんが選んだブランドはどれもこれも「日本らしい」もの。「歌舞伎、サムライ、フジヤマ!」というベタな日本ではない、2012年現在にアップデートされた「日本らしさ」のエッセンスがつまったブランド陣を展示会場で目にして、私自身改めて「あぁ、日本ってこういうことだよなぁ」と感じたりして。

 さてこのプロジェクト、実は「クールジャパン戦略」の一環ということが明らかに。

 「クールジャパン」。よくその言葉を聞きはすれども「実際何ぞや?」という人も多いはず。

 改めておさらいしますと、90年代後半にあった「クール・ブリタニア政策」をご存じでしょうか。ざっくりいうと、イギリスのお家芸、音楽・ファッション・出版・広告・デザインという「文化」を英国政府がさらにテコ入れ、応援することにより、海外にもっと影響力を強めていく。それによりイギリスの国としてのブランド価値を上げていこうじゃないか、という計画です。

 同様に今お隣の韓国では「クール・コリア政策」があります。今わたしたちの身近にあるk−pop音楽、韓流スターの活躍はここ数年で目覚ましい発展を遂げているのも、この政策のバックボーンがあるから。

 というわけで「クールジャパン政策」、実は去年から日本でも本格始動。目指すべきところは同様「日本という国の再ブランディング」です。

 例えば日本って国を「女優さん」として見た場合、清純派として今までやってきたけど、若い子(アジア諸国)がどんどん下から出てくるからそろそろ方向転換しなきゃいけないお年頃。演技派なのか、愛されるお茶の間タレント化なのか、どこに向かうか悩み所。

 今までなんとなく続けてたけど、先が見えなくて正直不安。次どうしようと考えてはみるものの、どうしたらいいのかわからなくて、くすぶってたのがいわゆるバブル以降の「失われた10年」時代。今までのお家芸だった電化製品や車なんかの輸出産業に関しては、「追いつけ追い越せ」とどんどん新興国がやってきます。同じフィールドで競争するか、別のところで勝機を見いだすか、今までこのジャッジの見極めと腹のくくりがイマイチできず。

 で、やっと、マネージャーさん(クールジャパン)と膝突き合わせて、このままだったらダメだよね、現実ちゃんと見なくちゃね、と話しあって方向性とやる事を決めたのが、今。クールジャパンでもって、次のステップにスライドしようと頑張っているということになります。その頑張りの一環が今回の「TOKYO FASHION WEEK in INDIA」ってわけ。

 この地で日本ブランドが出ること自体初めてだったこともあり、注目度はとても高かった!3ブランドのショーはこれでもか、という人の入り。ブランドそれぞれの特色を見事に見せたショーにインドの人たちもビックリした模様。

 展示会の出店ブランドもそれぞれクリエーションへの評価は上々、日本のデザインは「もの珍しい」を一歩抜けて「興味深い」「欲しい!」のベクトルに進んでいる手ごたえを感じました。

 ただ問題点も多々浮かび上がってきたのも事実。

 一番ネックなのは物価の違い。ネクタイ一本が初任給より高い値段になってしまう。またインフラの未整備や、税金問題などなど、即商売、と考えるとまた問題がのしかかります。そして日本ブランド自身の企業体力や意識の変化もこれから取り組むべき所かな、と。

 しーかーしーーーー! JFW in INDIAの一番の功績は「まず種まきというチャレンジをしたこと」。インドに日本のファッション・デザインの種を落としたこと(反響から行って、かなり大きな種であると言えます)。

 まず大事なのはチャレンジすること、一歩踏み出すこと。問題が出てきたら、解決のために知恵をしぼればいい、実際またアクションしてみたらいい。

 大事なことは「続けること」。今回のチャレンジという「投資」を「浪費」に終えるか否かはこれからのモチベーションの維持力と、続ける持久力に他ならない。

 これからもじっくりこのプロジェクトが続いていくことを願って、ではでは今日はこの辺で。

 お相手はシトウレイでした、ナマステ―!

プロフィール

シトウレイ(Rei Shito)

石川県加賀市出身。早稲田大学教育学部在学中よりモデルデビュー。

STREET FASHION CULTURE誌「STREET」「FRUiTS」「TUNE」でフォトグラファーとして活躍後、08年より東京のストリートファッションを海外に向けて発信するサイト「STYLE from TOKYO(http://reishito.com/)」を開始。毎日更新で東京の「今」を全世界に向けて届けているパワーブロガー。原宿のファッションアイコン的存在でもある。新聞、雑誌、WEBなどで活躍中。
今夏、初の電子書籍による写真集を出版。iPod/iPhoneにてご覧いただけます。詳細はHPにて。http://www.d21.co.jp/contents/campaign/StylefromTokyo/

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