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2012年10月11日11時28分
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「シトウレイのfun! fun! fashion!」

徹底した世界観がポイント!ロンドンで1番ホットなお店巡り

シトウレイ

写真:LN-CCの入り口、木製のトンネル。インテリアを手がけたのは、イギリス注目のセットデザイナー、Gary Card拡大LN-CCの入り口、木製のトンネル。インテリアを手がけたのは、イギリス注目のセットデザイナー、Gary Card

写真:LN-CC店内。珍しい写真集やCDやレコードを扱うコーナーもある拡大LN-CC店内。珍しい写真集やCDやレコードを扱うコーナーもある

写真:これもLN-CC店内。この部屋はコンクリート打ちっぱなしの無機質なテイストに仕上がっている拡大これもLN-CC店内。この部屋はコンクリート打ちっぱなしの無機質なテイストに仕上がっている

写真:the shop at bluebird。向かって右がカフェ兼グロサリー、左はレストラン、そして奥がセレクトショップになっている拡大the shop at bluebird。向かって右がカフェ兼グロサリー、左はレストラン、そして奥がセレクトショップになっている

写真:レストランのテラスは開放的で大人気。とても込み合っています。拡大レストランのテラスは開放的で大人気。とても込み合っています。

写真:Margaret Howellの正面。ここはメンズレディス、インテリア、とフルラインで揃っています。拡大Margaret Howellの正面。ここはメンズレディス、インテリア、とフルラインで揃っています。

写真:Margaret Howellの店内。家具やリネン、生活雑貨全てにブランドの世界観が反映されている。拡大Margaret Howellの店内。家具やリネン、生活雑貨全てにブランドの世界観が反映されている。

 シトウレイです、こんにちは!

 ようやくもって秋の訪れ、ニットにコートにマフラーに…。お洒落を楽しむにはベストシーズンがやってきました。みなさまもう秋冬の準備は出来ました?

 今週末はお洋服屋さんにレッツゴー、秋冬の服を買いに行こうなんて人もいるんじゃないでしょうか(わたしもその一人)。さて今回は「お店」をいくつか紹介します。

 実はこの間、ロンドンファッションウィークがあって、しばらくロンドンに滞在してたんですね。ショーの合間やお休みの日にチョコチョコお店を見て回って、その中で印象に残ったお店をいくつか紹介します!

 ※ロンドンコレクション中のファッションスナップはSTYLEfromTOKYOにもあるので是非チェックしてみて下さいね!

(1)LN-CC

 ここは今回行った中でも一番驚きのお店! ロンドンで今最もホットなお店、といわれ、軽い気持ちでアポを入れ(アポイントメント制なのです、このお店)、ロンドン東部ダルストンへ。最寄駅に降り立てばちょっと殺伐とした「ザッツ郊外!」な雰囲気に気持ちはちょっと引き締まります。

 歩くこと10分強。言われた住所の近くに行っても、なかなかたどり着かないので電話をかける。するとフレンドリーにワザワザ出迎えてくれ、案内されたところは、倉庫か何かのドアさながらで「これは見つけられるわけないわ」と納得。

 店内はとても変わった作り。入ってすぐに木製のトンネルがあり、そこから各部屋に分かれます。

 一部屋一部屋ごとに雰囲気はガラリとかわります。リック・オウエンスやメゾン・マルタン・マルジェラなど、すでに人気が定着した国際的なブランドの部屋になっています。もう一つの部屋は、ロンドンを拠点とするインディペンデントなブランドになっており、ちょっと珍しい写真集などが置いてある部屋もありました。

 お店のコンセプトは「周囲に影響されずにクリエイティブな部分で共感でき、それぞれのフィールドで活躍する重要なブランド、プロダクト、アーティストを扱うこと」と「純粋に気に入ったものだけを扱うこと」。

 一つ一つ丁寧に鑑賞してください、と言わんばかりに十分に余裕を持たせた配置です。デザイナーやブランドの背景にあるコンセプトや意味を「いかにして表現するか」をここまで考えてお店に並べる方法論に、私はデザイナーやブランドへの強い尊敬の念を感じます。

 私がもしデザイナーやブランドをやっていたら、こういう大事に扱ってくれるお店に置いてもらいたい、そう感じたお店でした。

 ちなみにアポイント制なのは「リラックスしてみてほしいから」で、決して敷居を高く見せるためではなく、メールでアポイントを取った際もレスポンスは速く、お店を辞した後にもサンキューメールを頂いたり、丁寧なケアが好印象でした。

(2)the shop at bluebird

 高級住宅街チェルシーのお洒落なショップが集まるエリア、キングスロードにある文字通り「ライフスタイルショップ」です。ファッション、インテリア、本に音楽、スパ&ビューティー、食料雑貨のデリにカジュアルなカフェ、本格的なレストランなどすべてが同じ敷地内にあります。

 洋服は有名デザイナーから若手のレーベル、値段も£35のチープアイテムから£1000超えのラグジュアリーなドレスまで幅広く取り扱っています。フレッシュなルックを保つため、各デザイナーからのアイテムは厳選された数アイテムのみ。置いてある物すべては、オーナーの審美眼が行き届いたものばかり。

 と、こう書くと「なんだか敷居が高いお店」と思いそうですが、全然そんなことはありません。大きな店内はリラックスして買い物ができます。

 陽射しのさんさん降り注ぐテラスでのランチは、優雅にゴージャスに。サックリ済ませたいあなたはカフェで手早く。TPOに合わせて自分なりのお店の使い方が出来る自由度がありました。

(3)Magaret Howell

 ロンドンを代表するブランドMargaret Howell。ロンドンにもいくつか店舗はあるのですが、今回私がお伺いしたのはケンジントンのショップです。他の場所に比べて落ち着いたエリアで、立地のセレクトにもマーガレット・ハウエルらしさを感じました。

 店内は天井が高くて広々とした空間で、洋服はもちろん家具や生活雑貨も取り扱われていて、よりライフスタイルに寄り添ったお店になっています。洋服はもちろんのこと、セレクトされた家具や雑貨にまで共通のテイストを感じるのは、おそらく選ばれたものすべてに「マーガレットの視座」が入っているから。それがブランドの世界観を体現しています。

 「ブランドの世界観」と考えると自社のブランドで作ったものだけを想像しがちですが、自身の世界観をしっかり客観的にも主観的にも把握することで余所から持ってきたものでも「らしさ」を体現できるんだ、と改めて感じました。

(4)STELLA McCARTNEY

 ケンジントンはフルハムロードにあるステラ・マッカートニーのお店。2012年ロンドン五輪の英国代表チーム、チームGBの公式ユニフォームを制作したことで知られ、これもロンドンを代表するブランドの一つ。

 パリで行われるショーはいつも朝から人だかりで、大人気のブランドです。フルハム・ロードのこのお店は1階、地下1階の広々としたスペースで、なんと日本ではほぼお目にかかれないコレクションピースも展開してました!

 コレクションピースというのは、ファッションショーでは発表されるものの、実際製品化はすることはほぼない「これを着てどこに行けと言うのだろう」と思ってしまうインパクトのある洋服のことです。

 日本で見た時は「コレクションブランドだけど、リアルクローズぽいよね」と思っていたのがいい意味で裏切られ、「このカッティング! 生地! ディテール!」という具合に、まじまじ見てしまいました。一部ではなくてすべてを見ることで、世界観というのはより伝わると感じました。

 今回沢山のお店を回ったのですが、やはり印象に強く残るお店に共通していえるのは「世界観」や「コンセプト」がハッキリと見える、伝わってくること。そこにある商品の価値をしっかりお店が認識していて、その商品がこのお店に置いてある意味がきちんと説明できる。漫然と「とりあえずこれがトレンドだから。今これが一番売れているから」並べるのではなく、確固たる軸を持って商品がある。お店に入ればこれは言葉にせずとも伝わってきます。

 と、ここまで書いてきてふと思ったのは、この考えは何もファッションのお店に限らずすべてのお仕事に言えることだな、と。サラリーマンの営業の人も、八百屋さんも、お医者さんも、アーティストでも先生も、すべてに必要なのは「世界観」もしくは「コンセプト」。あまりピンとこないなら「ビジョン」と置き換えてもいいかもしれません。

 すべての仕事に取り組む際に重要なのは、今取り組んでるプロジェクトや仕事、会社のビジョンを自分はもちろん、お取引先さんやお客さんと共有すること。それがあってこそ仕事はスムーズにはかどるし、満足のいく成果になる確率が高いと思います。

 ビジョンの共有なしでは、漫然と言われた仕事をこなすだけになり、達成感はイマイチだし、結果もビミョーに終わりかねない。

 今、あなたが取り組んでいるお仕事の「世界観」そして「コンセプト」、説明できますか?

 ではでは今日はこの辺で。お相手はSTYLEfromTOKYOシトウレイでした、チャオ!

新刊紹介

日々是東京百景[著]シトウレイ(Rei Shito)

 国内外から注目されるストリートファッションフォトグラファー、ブロガー、シトウレイのスタイリッシュで好奇心旺盛な東京生活をそのままガイドブックに。
 ファッションを中心としたお気に入りの東京ブランド、ヴィンテージショップ、カフェ、書店、ヘアサロンなど彼女のフィルターを通して厳選された100軒。 12か月のある日のダイアリーをベースに、その日に出会った魅力的なお店や人々を、彼女の愛情あふれるコメントつきで紹介。ファッションを理解し、レンズを通して常に街と向き合う日々の中に、東京の「今」が見えてきます。 メインエリアは渋谷、原宿、青山界隈、代官山、高円寺など。詳しいマップつき。

プロフィール

シトウレイ(Rei Shito)

石川県加賀市出身。早稲田大学教育学部在学中よりモデルデビュー。

STREET FASHION CULTURE誌「STREET」「FRUiTS」「TUNE」でフォトグラファーとして活躍後、08年より東京のストリートファッションを海外に向けて発信するサイト「STYLE from TOKYO(http://reishito.com/)」を開始。毎日更新で東京の「今」を全世界に向けて届けているパワーブロガー。原宿のファッションアイコン的存在でもある。新聞、雑誌、WEBなどで活躍中。
今夏、初の電子書籍による写真集を出版。iPod/iPhoneにてご覧いただけます。詳細はHPにて。http://www.d21.co.jp/contents/campaign/StylefromTokyo/

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