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2012年11月8日15時44分
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「シトウレイのfun! fun! fashion!」

服に「感動」する体験 東京コレクションリポート

シトウレイ

写真:ANREALAGEのルックその1。袖が大きく膨らんだドレス。拡大ANREALAGEのルックその1。袖が大きく膨らんだドレス。

写真:ANREALAGEのルックその2。スカート部分が張り出したドレス。拡大ANREALAGEのルックその2。スカート部分が張り出したドレス。

写真:ANREALAGEのルックその3。中に来たワンピースは一つ一つパッチワークになっている。拡大ANREALAGEのルックその3。中に来たワンピースは一つ一つパッチワークになっている。

写真:ANREALAGEのルックその4。スタッズまでもが骨格のみになったレザージャケットとレザースカート。拡大ANREALAGEのルックその4。スタッズまでもが骨格のみになったレザージャケットとレザースカート。

写真:ANREALAGEの展示会。一番気になったのはこの靴。かかと部分や止めボタンまで骨格のみで形作られている。拡大ANREALAGEの展示会。一番気になったのはこの靴。かかと部分や止めボタンまで骨格のみで形作られている。

写真:NOZOMI ISHIGUROのショー。ホーメイ歌手の山川冬樹率いるバンドの生演奏が印象的。拡大NOZOMI ISHIGUROのショー。ホーメイ歌手の山川冬樹率いるバンドの生演奏が印象的。

写真:NOZOMI ISHUGUROのショー。心をつかまれる抒情に満ちたフィナーレ。拡大NOZOMI ISHUGUROのショー。心をつかまれる抒情に満ちたフィナーレ。

 たとえば、映画館に映画を見に行って感動する。バレエの舞台を見に行って感動する。道端でふと耳にしたストリート・ミュージシャンの音楽と一生懸命な姿に思わず感動する。寒い中で入ったビストロの一杯のスープの温かさにしみじみ感動する……。毎日の生活で「感動」する瞬間は、そこかしこに点在します。わたしにとってはファッション・ショーもその一つ。

 今回は先月行われた「Mercedes-Benz Fashion Week TOKYO」で、私が感動したショーをいくつか紹介します。

 まず一番は今年で10年目を迎えるANREALAGE。

 場所はラフォーレミュージアム六本木。会場まわりをたくさんの人が取り囲み、ファッション業界っぽい人たちも続々と扉に吸い込まれていきます。薄暗い会場に入ると、金属棒が上から吊らされています。今回のテーマは「BONE」。

 骨組みを意味しているのかな、なんて思いながらショーが始まるのをおとなしく待つ。すっと空気が静まり、緊張感がはしる。音楽がなり、ショーが始まる。真っ暗な中、蛍光の骨組みのドレスが浮かび上がる。ピンクにイエロー、オレンジに緑。様々な形のドレスが骨組みだけになって現れる。

 だんだん明るくなってきて、モデルさんたちがどんどん歩いていく。スカートやジャケット、レザーのジャンパー、靴やバック。すべてが「肉」を外され、「骨組み」だけになったスタイルは、第一印象の驚きはもちろん、ボタンやスタッズのディテールも「骨組み」だけで、見れば見るほどの驚きがある。

 骨組みがどんどんどんどん細かくなると、ふと気が付けば格子柄になっている。あれ? これ見たことがある! 普段のファッションで着てる服と一緒だ!

 クリエイティブでありながら、実際のリアルクローズにもつながっていくその方法論にもう感動! 改めて今回のコンセプト「BONE」の意味を思い出す。「BONE」は洋服の「骨」のことだったのかあ、と納得する。

 ショーに来ていた人たちはみんな、デザイナーの発想力と、リアルクローズとの落とし込み具合に大感動! 最後は大きな拍手で包まれました。

 次は「NOZOMI ISHIGURO HAUTE COUTRE」。

 星空のようなキラキラとしたきらめきのなか、バンドが現れて、演奏されたのは「ヨイトマケの歌」。骨に染み込むようなボーカルの歌声。「とうちゃんのためならエンヤコラ、かあちゃんのためならエンヤコラ」と額に汗して一生懸命働くお母さんの姿をうたった歌詞にあわせ、モデルさんたちが現れてくる。ちょっとメランコリーな表情でゆっくり、ゆっくり歩いていく。

 たくさんのドレープのスカートやジャケット、折り紙みたいに折り重なったドレス、色んな素材がこれでもかこれでもかと組み合わさっていて、たくさんの色が使われ……。

 洋服の形も、あえていびつになっています。この「いっぱいいっぱい」具合や過剰感が歌の主人公のお母さんの「精いっぱい頑張る姿」とリンクして、なんとも胸が締め付けられちゃって。ショーの後、胸いっぱいにしみじみ抒情が広がるショーでした。

 ちなみに後から知ったんですが、このショーのテーマは「裏側からみた東京」。なんだか色々考えさせられます。

 さて東京のファッションウィークの特徴は、他都市に比べて一般のお客さんに対して門扉が解放されているところです。ANREALAGEを始めいくつかのブランドは招待枠がネットで公募できたりもしています。かつ今ではライブ配信をPC画面で見ることが出来ます。

 感動の多い人生は、幸せな人生だと思う。今まで経験したことのない、新しい種類の感動を探しにファッション・ショーを見てみる、というのはどうでしょう?

 知識がなくても大丈夫! 興味がなくても、とりあえず!

 新しい感動を得る手段として、ライブや舞台や映画と一緒にファッション・ショーがあなたの日常の感動に組み込まれたらファッションをこよなく愛する者としてはこれほどうれしいことはありません。

 ファッションショーは東京ファッションフィルムでも見ること出来ます。

 ではでは今日はこの辺で。お相手はI live fashion!! シトウレイでした、チャオ!

新刊紹介

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 国内外から注目されるストリートファッションフォトグラファー、ブロガー、シトウレイのスタイリッシュで好奇心旺盛な東京生活をそのままガイドブックに。
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プロフィール

シトウレイ(Rei Shito)

石川県加賀市出身。早稲田大学教育学部在学中よりモデルデビュー。

STREET FASHION CULTURE誌「STREET」「FRUiTS」「TUNE」でフォトグラファーとして活躍後、08年より東京のストリートファッションを海外に向けて発信するサイト「STYLE from TOKYO(http://reishito.com/)」を開始。毎日更新で東京の「今」を全世界に向けて届けているパワーブロガー。原宿のファッションアイコン的存在でもある。新聞、雑誌、WEBなどで活躍中。
今夏、初の電子書籍による写真集を出版。iPod/iPhoneにてご覧いただけます。詳細はHPにて。http://www.d21.co.jp/contents/campaign/StylefromTokyo/

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