現在位置:asahi.com>ファッション&スタイル>話題> 記事 オートクチュール日本版 伊勢丹・ウンガロなど今秋、受注2007年09月05日 世界で最高級の注文服、パリ・オートクチュール。最近は顧客が減り、風前のともしびと言われる中で、日本人にオートクチュールをもっと身近に感じてもらおうとする試みがある。
エマニュエル・ウンガロと伊勢丹新宿店が9月に発表する「セミクチュール」は、パリのアトリエで作る本格仕立て。高品質の生地や、職人の丹念な手仕事は同じだが、値段は通常の5分の1ほどの約150万円。本来はパリで行う2度の仮縫いを省き、4カ月かかる納期を1カ月にした。 日本人の体形の特製ボディー(人台)を基本に仕立て、日本で採寸した客のサイズに合わせて現地で調整する。華やかな手寄せのドレープドレスをはじめ、シンプルなスーツや細かいビーズのドレスなど10点から選べる。ウンガロジャパンの瀧田節子社長は「クチュールを日本で広めるには、現代的なスピーディーさと、手の届く価格が必須だった」と語る。 伊勢丹はまた、ヴァレンティノと共同で、秋冬のオートクチュール作品を中心に国内初の受注会を開く。カシミヤスーツなど1000万〜3000万円の40点。予約客1人ずつに個別のショーを開く力の入れようで、仮縫いも職人が来日して行う。 今まで日本で海外ブランドのクチュールを買う機会はほとんどなかった。今回の新企画は、増える新富裕層が狙いだという。伊勢丹の照内洋・営業本部長は「パーティーなどで正装する機会が増える中、他人と服がバッティングする(重なる)のを嫌って、自分だけの1着を求める声が強くなってきた」と語る。 既製服も高級品は増えているが、サイズが合いにくい。森英恵さんが引退し、国内で本場の注文服を求められなくなったという事情もある。 作家の林真理子さんがシャネルのクチュール作品を注文して話題になったのは20年ほど前。あこがれだった「夢の服」も、比較的かんたんに手に入るようになり、それを着こなすほど日本女性のファッション感覚は成熟したと見ていいのかも知れない。 |