現在位置:asahi.com>ファッション&スタイル>話題> 記事 衣装で役柄を表現 日米スタイリスト語る2008年05月02日 映画やドラマの名シーンほど、登場人物の服装が鮮明に記憶に残るもの。モード界の実情をユーモラスに描いた映画「プラダを着た悪魔」と、幼稚園を舞台に母親同士の微妙な関係を切り取ったドラマ「斉藤さん」も、衣装が話題を集めた。この2作品を手がけた日米のスタイリスト2人に聞けば、衣装は役柄を最も端的に表す手段であることが分かってくる。
ニューヨーク在住のパトリシア・フィールドさんは、人気ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」の衣装でブレークし、エミー賞を受けた。番組での着こなしは様々な流行を生み、高級素材パシュミナのショールや、1足500ドルは下らない高級ブランド靴などが一世を風靡(ふうび)した。「強くて自立した大人の女性という筋書きを鮮明にしただけ。役柄はアクターの個性と衣装とのコラボレーション」 「プラダ…」は有名ファッション誌の敏腕編集長(メリル・ストリープ)と、新人アシスタント(アン・ハサウェイ)の物語。いかに編集長の力強さとカリスマ性を引き立たせるかを考えた。 イメージを膨らませるためにメリルの自宅を訪ねて分かったのは「知的だけど気難しくない彼女は、着る物にあまり気を使っていない」こと。彼女の役にトレンディーな既製品は似合わない。倉庫街を歩き、ダナ・キャランの80年代の作品を入手。バレンチノがデザインした黒ドレスは肩から胸にかけて張りのあるラインで、メリルの気高さと編集長の威厳を表した。 田舎娘が洗練されていくアンの役は、ごく普通の女性を強調するため、あえてショッピングセンターで既製服を調達。「ファッションに目覚めた以降は、分かりやすいシャネルの流行服を選んだ」 3月まで日本テレビ系で放送され、平均視聴率が15%を超えた「斉藤さん」の衣装は角田今日子さん。観月ありさ演じる歯にきぬ着せぬ熱い主人公を暖色系で演出した。「役柄同様スパイスの利いた服装を心がけた。子どもと走り回る若いママを表現するのに、鮮やかなピンクのジャージーがはまりました」 初回で着用し、番組宣伝写真にも使われたナイキ製ジャージーは「現在も問い合わせがあります」(ナイキジャパン)。連続ドラマは途中から見始める人も多く、角田さんは「服装は役柄を理解するうえで最も分かりやすい手がかり」とみる。 ミムラ演じる悩み多き友人にはベージュなど控えめな色合いから、自信を取り戻すにつれ少しずつ色を足し、最終回で華やかなピンクやイエローのスーツを着させた。「人物とその気分を衣装でプッシュできたらと、マフラーの結び方など台本にない所まで細かく考えています」 脇役の装いまで女性誌が取り上げるほど注目されたのは、近くの幼稚園に来る母親たちを観察した成果だった。(柏木友紀) 注目アイテムPick UP - ゆとりのあるライフスタイル asahi.com SHOPPING
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