海外ブランドが日本のポップカルチャーに注目するようになって久しいが、最近は伝統的な服飾文化を採り入れる動きも現れている。
英国ブランドのダンヒルは6月、初めて男のオーダー着物を発売した。着物と羽織、じゅばん、帯の4点セットで、東京・銀座本店の限定。意外な企画と思われそうだが、日本法人の森本順社長は「日英両国とも伝統を守っている。男性の身だしなみを考えるとき、日本の伝統文化である着物を作るのは自然なことだった」と話す。
着物と羽織の表地は高級絹織物の浜ちりめんで、墨色からダークオリーブまでの6色から選ぶ。監修したのは着物ディレクター河合由朗。古書店で入手した大正時代の生地見本帳から選んだという。
一方、ビーチサンダルで知られるブラジルのハワイアナスは、京友禅の老舗(しにせ)・千總(ちそう)とコラボレーションを続けている。06年に千總の図案による和柄のビーチサンダルを発表。今年は第2弾として、「桃山」「鳳凰(ほうおう)」「龍」を描いた華やかな3モデルを各国で販売している。
千總の仲田保司常務は「友禅は日本独特の染織技法。着物以外の分野にもトライして、世界に向けて発信していきたい」と意欲的だ。